エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.718
2019.02.14 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
まず一番最初は、CPUベンチマークの定番であるCGレンダリングソフトの「CINEBENCH R15」から。8コア16スレッドを誇るCore i9-9900Kの実力をチェックしてみよう。
さすがはコンシューマ向けIntel CPUのフラッグシップ。マルチコアは2000オーバーと優秀なスコアをマーク、これは論理コアを持たないIntel Core 9000シリーズの下位CPUでは実現できない。「G-Master Hydro」シリーズのユーザーは、そのほとんどが熱心なゲーマーと推測されるだけに、少なくともCPUがボトルネックになりそうな構成は避けたいところだ。
なお、シングルコア性能については、最大5Hzに達する高クロック動作がうまく機能しているという印象。マルチ・シングル問わず多用なタスクで最高レベルのパフォーマンスを発揮してくれそうだ。
続いてチェックするのは、3Dベンチマークテスト「3DMark」による3D描画のパフォーマンスだ。DirectX 11環境のテストである「Fire Strike」では、“Extreme”と“Ultra”、DirectX 12環境の「Time Spy」は無印テストと“Extreme”をチョイス。Core i9-9900KとGeForce RTX 2080 Tiのタッグがどの程度のスコアをマークするか期待したい。
まずは「Fire Strike」のスコアでDirectX 11環境のパフォーマンスを確認しよう。2K解像度のテストである「Fire Strike Extreme」では、総合/Graphics scoreが16000/16776、ベンチマーク中のフレームレートも90fps以上に達していた。4K環境になりグッと負荷が増える「Fire Strike Ultra」でも、スコアは8318/8167とかなりハイレベル。厳しい負荷にもかかわらず、フレームレートも50fps前後が出ている。実際のゲームでも、たいていのタイトルで高解像度のリッチなプレイ環境が選べるだろう。
次に、DirectX 12環境におけるポテンシャルを「Time Spy」の結果から見ていこう。無印ベンチでは、総合/Graphics scoreが13401/14003と圧倒的で、さすがはウルトラハイエンドマシンといったところ。フレームレートも90fps前後が出ていた。そして4K環境にて最強レベルの負荷をかける「Time Spy Extreme」でも、スコアが6262/6542、フレームレートも40fps以上と大健闘。特にGraphics scoreの踏ん張りがよく、水冷化により最大1,860MHz(リファレンス1,545MHz)までクロックが上昇したGeForce RTX 2080 Tiの影響が大きいようだ。
ここからは、より具体的なゲーミングパフォーマンスをチェックするべく、オンラインゲームの人気タイトルである「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」のベンチマークを実行する。描画品質は“最高品質”、解像度を1,920×1,080ドットと2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3パターンに設定し、それぞれの環境におけるスコアを確かめてみよう。
どの解像度でも快適なプレイが可能であることは間違いない。なにしろフルHDでは軽く20000オーバー、続く2K解像度でもそれに迫るぶっちぎりのスコアをマークしている。このテストにおいて“非常に快適”のラインを満たすスコアは7000だが、4K解像度でもそれを楽に上回った。ここまで文句なしの結果であれば、ぜひ本格プレイの際は高解像度ディスプレイを用意したいところだ。