エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.721
2019.02.27 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
次にPCケースで最も重要な内部構造をくまなく見ていく。検証にあたり、まずは強化ガラス製左サイドパネルを取り外し、傷を付けないよう大切に保管しておこう。
ボディ同色のマットブラックに塗装された、マザーボードトレイ。対応規格は305x272mmの制限付きながらE-ATXから、Mini-ITXまでをフォローする。ちなみに台座となるスタンドオフは、あらかじめ6本が装着済み。ネジ留め前のマザーボードの位置決めに便利な段差付きスタンドオフも使用されていた。なおマザーボードトレイ面にもマザーボード固定用のネジ穴が装備されている。
近頃多くのPCケースでは、スタンドオフが装着済みで出荷。マザーボードのネジ穴にカチッとはまる段差付きスタンドオフも確認できた。なお内径はミリだった |
イマドキの設計は、ボトムカバー(シュラウド)採用もそのひとつ。電源ユニットの高さに合わせて設置されたスチール製のシュラウドは、フロントからリアまでをカバー。フロント寄り末端はラジエター搭載を想定し、幅約150mm、奥行き約45mm程度カットされている。
ボトムカバー自体はシャーシにリベット留め。取り外しは想定されていない |
ときにシステムの安定した稼動に影響を及ぼす、冷却ファンレイアウト。近頃のPCケースはデザインを優先するあまり、いかにも吸排気が苦手そうに見える。「MPG GUNGNIR 100」も例外ではなく、フロントおよびトップは密閉型であり、左サイドパネルも強化ガラス製とあって、通気性が懸念される。だが細部を見ると、外観を損なわずにデザインと調和し、風の経路はしっかりと確保できている事が分かる。
「MPG GUNGNIR 100」のエアフローレイアウト。風の経路は図で示す通りだが、理想通りにいくのだろうか |
PCケース内部に向けた吸気の要がフロントファンだ。密閉されたフロントパネルの内部には、120mmファン3基が標準装備。フレッシュな外気を常時送り込む役割を果たす。なおこのスペースには140mmファン3基に換装が可能。ラジエターも最大で360/420mmサイズがマウントできるように設計されている。
搭載ファンは120mmでインペラ数は9枚。ネジ留めされた四隅には振動を抑えるラバーが装着されている |
フロントパネル両サイドには防塵フィルタ付きの通気孔を装備。見た目は密閉型ながら、ストレスなく外気を取り込む事ができる |