エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.723
2019.03.05 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
GIGABYTE「GV-N166TOC-6GD」 実勢価格税抜36,980円前後(2019年2月22日発売) 製品情報(GIGABYTE) |
日本時間の2019年2月22日23:00、Turingアーキテクチャを採用する新たなミドルレンジGPU「GeForce GTX 1660 Ti」がデビューした。GeForce RTX 2060の下位に位置付けられた、Turing世代では初となるリアルタイムレイトレーシング非対応のGPUだ。
GeForce RTX 2060とは異なり、RTコアとTensorコアを省略した新設計の「TU116」コアを採用する |
GPUコアは12nmプロセスを採用する新設計の「TU116」で、CUDAコア数は1,536基。レイトレーシングアクセラレータのRTコアに加えて深層学習用のTensorコアも省略されるなど、RTX 20シリーズに比べてコア周りの制限はやや大きい。リファレンス相当のスペックは、コアベースクロック1,500MHz、ブーストクロック1,770MHzとなっている。
その一方でメモリ周りは、メモリクロックこそやや抑えられているものの、メモリバス幅192bitかつビデオメモリはGDDR6 6GBと、GeForce RTX 2060とほぼ同等の構成。帯域幅はPascal世代から大幅に拡張されている。
ちなみに総合的なパフォーマンスでは、GeForce GTX 1060の最大1.5倍、旧世代のGeForce GTX 960比では最大3倍の性能差を実現しているという。RTコアとTensorコアを持たない以外はTuring世代のGPUそのものであり、特に新しい技術を使った新世代のゲームタイトルでは、旧世代GPUに対しより高い性能が期待できる。
GTX 1060から最大1.5倍、Maxwell世代のGTX 960との比較では実に3倍以上の性能差に。GeForceゲーマーの2/3はGTX 960以下のGPUを使っているというデータもあり、こうした層の買い替え需要を担うことになる |
さて今回主役となるのは、GeForce GTX 1660 Tiの解禁に合わせてGIGABYTEからリリースされた「GV-N166TOC-6GD」。デュアルファンクーラー「WINDFORCE 2X」を搭載する高冷却モデルだ。
90mmファンを2基並べた「WINDFORCE 2X」を搭載。クロックは“プチOC”仕様にチューンされている |
熱伝導性能を高めた複合素材のヒートパイプをダイレクトタッチさせる仕様で、冷却ファンはブレード形状を工夫した90mmファンを2基搭載。それぞれのファンが互い違いに回転する「Alternate Spinning」を採用し、乱流の発生を抑え効率的なエアフローを作り出してる。また、セミファンレス機能の「3D Active Fan」に対応、効果的に騒音を抑えることが可能だ。
信頼性へのこだわりも特徴で、独自の品質基準「Ultra Durable VGA」に準拠した高品質コンポーネントによる4+2フェーズの電源回路を搭載。背面には基板を保護するバックプレートを備えている。
OC仕様であることが記載されたパッケージは、ミドルレンジ相応のサイズで外形寸法はW336xD58xH238mm。付属品はドライバディスクのみとシンプルだ |
なお、スペックはコアブーストクロック1,800MHz(リファレンス相当1,770MHz)のプチオーバークロック仕様。メモリはリファレンス準拠で、メモリクロック12,000MHz、メモリバス幅192bit、GDDR6 6GBのビデオメモリを実装している。
そのほか、出力インターフェイスはDisplayPort×3、HDMI×1の4系統。補助電源コネクタは8pin×1だ。
カード長170mmのMini-ITXサイズモデル「GV-N166TIXOC-6GD」(実勢価格税抜37,980円)も同時にリリースされている |