エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.728
2019.03.26 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
ここからは、「B450M Steel Legend」の各種機能をエリアごとにチェックする。まずは高耐久を支える電源周りの構成を眺めていこう |
高耐久志向の「Steel Legend」シリーズにとって、マザーボードの信頼性を大きく左右する電源回路は、一際重要なポイントだ。
放熱面積の広い大型のヒートシンク「XXL Aluminum Alloy Heatsink」を取り外すと、合計6フェーズのデジタル電源回路が姿を現す。チョークコイルには飽和電流を最大3倍に向上させる60A対応の「プレミアム60Aパワーチョーク」、コンデンサには12,000時間以上の寿命を持つ「ニチコン12Kブラックキャップ」が採用されている。
ちなみに一見すると電源フェーズ数がやや少ないように思われるが、これはサーバー向けマザーボードなどの高耐久モデルと同様の設計思想。電源回路の実装面積を広く確保しつつ実装部品を減らすことで、効率の良い冷却を可能にしている。2オンス銅箔層を用いたPCB設計もまた、放熱性を向上させる工夫だ。
CPUソケットは、第2世代Ryzenに対応するSocket AM4。電源回路にはXXLサイズのヒートシンクが装着されており、両方を取り外すには先に「I/O Armor」を分離させる必要がある |
電源フェーズは合計6フェーズを搭載。物足りないように思える構成には、冷却と信頼性を考慮した設計上の狙いがあった。なお、電源コネクタは8pin×1を備える |
「プレミアム60Aパワーチョーク」と長寿命な「ニチコン12Kブラックキャップ」を採用。PWMコントローラはuPI「uP9505P」が実装されていた |
湿度に強い耐性をもつ「高密度ガラス繊維PCB」を採用。PCB内部には通常の2倍となる2オンス銅箔層を備え、電力負荷軽減と熱の分散効果を生み出している |
「B450M Steel Legend」が搭載しているのは、AMDのミドルレンジ向けチップセットの「AMD B450」だ。自動チューニング機能「XFR2 Enhanced」や「Presicion Boost Over Drive」、ストレージ高速化技術「StoreMI」といった最新機能をサポート。SLIは非対応で、SATA/USB3.1(Gen1)ポート数も上位チップとは差があるものの、MicroATXモデルである「B450M Steel Legend」にはそれほど影響がないと言える。
SLI対応の有無など一部を除き、基本性能は上位チップとそれほど変わりはない。むしろB450チップを採用することで、コスト面での大きなアドバンテージを手に入れた |
アルミ製の重厚なヒートシンクを実装。チップとの接地面にはサーマルパッドが貼り付けられ、基板とは2箇所でネジ止めされていた |