エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.730
2019.04.02 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
“魅せる”要素の強いPCケースだけに、オーソドックスな「空冷」から実用と見映えを両立する「水冷」へ冷却機器を変更してみよう。とは言え、ボディ内部の容積が限られているため、このPCケースにはオールインワン型の水冷ユニットが最良の選択となる。
搭載テストには、Thermaltake「Floe Riing RGB 240 TT Premium Edition」(型番:CL-W157-PL12SW-A)を用意した。240mmサイズラジエターを備え、冷却ファンは「Riing Plus RGBファン」を標準装備。「Level 20 MT ARGB」でフロントに搭載されるアドレサブルRGB 120mmファンとは相性がいい。
もっともオールインワン型の簡易水冷ユニットあって、マニュアルの手順通り進めればそう難しい作業では無い。ちなみに今回はフロント標準ファンを生かすため、マザーボードトレイ右横の設置スペースを利用。2.5インチSSDx2台分が搭載できなくなる点はデメリットだが、ポンプ一体型ウォーターブロックとラジエター間の距離が短いため、チューブにストレスが掛からない。なにより左側面の強化ガラスと正対する「Riing Plus RGBファン」のイルミネーション効果を、誰もが実感するだろう。
なお気を付けたいのが、グラフィックスカードとの物理的な干渉。27mm厚ラジエターと25mm厚冷却ファンの組み合わせでは、カード長268mmのグラフィックスカードが共存できるギリギリのサイズ。このレイアウトを選択するなら、カード長に気を付けた方がいい。
マザーボードトレイ右に240mmサイズラジエターを搭載する場合、グラフィックスカードの有効スペースが短縮。構成パーツを買い揃える前に把握しておくべき数値だ |
電源ユニットには、ハイエンドながら奥行き160mmに抑えたThermaltake「TOUGHPOWER GRAND RGB PLATINUM 1050W」(型番:PS-TPG-1050F1FAPJ-1)を用意した。「Level 20 MT ARGB」の電源ユニット有効スペースは公称170mm。計算上10mmの余裕がある。
搭載は一般的なPCケース同様、インチネジによる背面固定。ボトムカバーがあるため、インストールは右サイドパネル側の下部より行う事になる。作業自体はマニュアルを必要とせず、問題無く収める事ができた。なお搭載後の空きスペースについては、隣接する3.5インチシャドウベイまで実測で約75mmの距離がある。公称値とのギャップ約65mmは、コネクタおよびケーブルのスペースを考慮しての数値である事が分かった。
左側面の強化ガラス越しに見える”小窓”から「TOUGHPOWER GRAND RGB PLATINUM 1050W」のモデル名が露出。思惑通りの仕掛けというワケだ |