エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.731
2019.04.05 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
総合ベンチマークテスト「Sandra Titanium」でも、CPUのパフォーマンスと「Dynamic Local Mode」の影響を確認してみよう。使用するプロファイルは「プロセッサ性能」で、整数演算処理は「Dhrystone Aggregated-int Native」、浮動小数点処理は「Whestone 浮動小数点/倍精度 Native」のスコアを採用した。
まず2990WXと2950Xのスコアを比較すると、「Dhrystone Aggregated-int Native」「Whestone 浮動小数点/倍精度 Native」ともその差は70%以上で、「CINEBENCH R20」よりもさらに差が広がっている。マルチスレッド性能を重視するなら2990WXが間違いなく、コンシューマ向けCPUとしては最高峰の性能を備えていると言って差し支えないだろう。また「Dynamic Local Mode」については、「CINEBENCH R15」と同じくスコアに影響は見られなかった。
続いてメモリ関連のテストとして、「メモリの帯域」と「メモリのレイテンシ」を確認していこう。
CPU処理中心のテストでは、目立った効果が見られなかった「Dynamic Local Mode」だが、「Sandra Titanium:メモリの帯域」では「整数メモリ帯域」「浮動小数点メモリ帯域」とも約10%アップ。2950Xの標準モード「Distributed Mode」も上回り、その効果は確実にある。ただし「Local Mode」に比べると約10%低いスコアで、その差を完全に埋めきることはできないようだ。
「メモリのレイテンシ」もスコアの傾向は「メモリの帯域」とほぼ同じ。「Dynamic Local Mode」を有効にすることで、2950Xの「Distributed Mode」を上回ることができるものの、「Local Mode」のスコアを超えることはできなかった。