エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.733
2019.04.16 更新
文:pepe
先ほどのロードテスト実行中に騒音値を計測したのでその結果も確認しておこう。ポイントはケースフロント、ケーストップ、正面から向かって左側のケースサイドより、それぞれ30cm離れた場所にデジタルサウンドメーターを設置。テスト中の最大値を記録した。なお暗騒音値は41.0dBA、アイドル時は起動後にシステムが安定するまで5分程度放置したのちに計測している。
一般的に40dBA程度で図書館、50dBAで静かな事務所、60dBAで会話する程度の騒音レベルとされている。アイドル時に関しては全く問題ないが、「3DMark Fire Strike Stress Test」時に明らかな風切り音が耳につくようになる。さらにフルロードテスト時はトップとサイドで47dBAを超えているが、これは防音あるいは遮音装備を持たないPCケース「MetallicGear NEO」のためこれは致し方ない。
最後はロードテスト中のシステム消費電力を確認しよう。アイドル時は起動後にシステムが安定するまで5分程度放置したのちに計測したところ37.2W。実際にゲームプレイをしている環境を再現する「3DMark Fire Strike Stress Test」では177W、「Prime 95」と「FurMark」を同時に実行したフルロード時は225Wとなった。「PG-MR」では80PLUS GOLD認証を取得したCWT製の750W「GPS750S-G」が組み込まれているが、かなり余裕があることが分かる。将来的にCPUやグラフィックスカードを上位モデルに換装することがあっても十分に耐えうる容量。500Wクラスの電源ユニットでも問題のない構成のため、さらに低容量のモデルをBTOメニューで選択できるようにしてほしいところだ。
ゲーミングマシンを名乗る以上、ゲーミングプレイ時に満足のいく性能が要求されるのは当たり前だ。その点、グラフィックスカードがGeForce GTX 1660となると、正直もっと上位モデルの方が良いのではと思っていたがそれはまったくの杞憂だった。第8世代とはいえ、6コア12スレッドでターボブースト時の最大動作クロックが4.60GHzのCore i7-8700は、まぎれもなくハイエンドでシステム全体の性能を底上げし、各種ベンチマークでもその性能を如何なく発揮していた。そこにミドルレンジクラスのグラフィックスカード、NVIDIA Geforce GTX 1660を採用することで、価格をぐっと抑えたお得なゲーミングマシンに仕上がっている。
Turingアーキテクチャを採用した新世代グラフィックスカードは、最新のゲームタイトルに最適化されゲーミングシーンにおいて満足のいくパフォーマンスを見せてくれた。そして何と言ってもPowered by Phanteksによる高品質なMetallicGear製のPCケース「NEO」を採用している点は、ほかのBTOにはないストームだけのオリジナルだ。昨今のBTOは中身のカスタマイズは柔軟だが、PCケースの選択筋は意外と少ない。インテリアの一部にもなるPCは、ありきたりの筐体ではなく、見た目にもこだわったケースも候補に入れたい。それでいて安くてゲームも快適なら「PG-MR」を購入するには十分な理由になる。
協力:ストームシステムテクノロジー