エルミタ的一点突破 Vol.51
2019.05.01 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕/池西 樹(テストセッション)
銅製受熱ベースは高精度ベース構造を採用。CPUの熱を効率良く吸い上げるために、実測で約21mm(最大部)となる厚みが特徴。さらに酸化を防止するニッケルメッキ処理が施されたφ6mmヒートパイプは、受熱ベースとの密着率を高め、計6本により熱移動が賄われている。
鏡面仕上げの受熱ベース。φ6mmのヒートパイプは実測約3mm厚のプレートと、山型でヒートシンク形状のブロックとの間に挟み込まれ、一体化されている |
ツインタワー型ヒートシンクを作り上げるため、複雑な角度に曲げ加工が施されたヒートパイプ |
合計6本のヒートパイプは、2ブロック構成のヒートシンクへ満遍なく熱を拡散させている |
ツインタワー式ヒートシンクには、デュアルファンが搭載されている。スリムタイプの”第1タワー”にフロントファン「KAZE FLEX Slim 120 PWM」(120x120x15mm)、厚手の”第2タワー”にミドルファン「KAZE FLEX 120 PWM」(120x120x25mm)を採用。いずれも高寿命かつ静寂性に優れた高密度密閉型(Sealed Precision) FDBを採用した新型モデルだ。
なおスペックは「KAZE FLEX Slim 120 PWM」が300(±200rpm)~1,200rpm(±10%)、騒音値2.7~23.9dBA、風量8.28~33.86CFM、静圧2.26~8.83Pa/0.23~0.9mmH2O、「KAZE FLEX 120 PWM」が300(±200rpm)~1,200rpm(±10%)、騒音値4.0~24.9dBA、風量16.6~51.17CFM、静圧0.75~10.3Pa/0.0762~1.05mmH2Oとされる。
また2重反転方式採用もトピックのひとつ。フロントの15mm厚ファンが反時計回り、ミドルの25mm厚ファンが時計回りでそれぞれ異なり、気流の乱れを低減。サイズによると、風量と静圧特性の向上が期待でき、より高い冷却性能が発揮できるという。
エアフローの最適化を図る「2重反転方式」を採用。工業用等、以前から用いられている手法で、乱れの少ない直線的なエアフローが構築できるとされている |
インペラ数は15mm厚(フロント)が9枚、25mm厚(ミドル)が11枚で、回転方向に合わせて形状が違う事が分かるだろう |
フレームの四隅には防振ラバーを搭載。ヒートシンクへの固定には、お馴染みのワイヤークリップを使用する。なおオプションで第3のファン(リア)が増設可能(ワイヤークリップ付属) |