エルミタ的一点突破 Vol.51
2019.05.01 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕/池西 樹(テストセッション)
テストは、一般的なタワー型PCケースでの運用を想定して、ベンチマーク台を縦置きにした状態で実施。なおヒートシンク温度計測とサーモグラフィの撮影時は、ベース部が見えないため一時的に横置きにしている |
ここからはサイズ「風魔弐」をPCに組み込み、その気になる冷却性能をチェックしていく。検証用のCPUは、第9世代Coreシリーズの最上位モデルIntel Core i9-9900Kを用意し、UEFIのファンコントロール機能は最も静音性を重視した「Silent」選択して検証を行った。またストレステストは「OCCT 4.5.1」、CPUの温度およびファンの回転数の取得は「HWiNFO64 v6.04」を使い、アイドル時は起動直後10分間放置した際の数値、高負荷時は「OCCT 4.5.1:CPU:OCCT」を動作させ、30分経過した際の数値をそれぞれ採用している。
「風魔弐」では、2基の冷却ファンを接続するための「Y字ケーブル」が付属しているが、回転数が取得できるのは黒コネクタに接続した方のみ。そこで、今回はスリムファンを「CPU Fan1」コネクタに、ノーマルファンを「CPU Fan2」コネクタに接続した |
「Z390 Extreme4」のデフォルト設定。「Performance Mode」は標準で「CPU Ratio +1」が選択されていた |
「CPU-Z 1.88.0」の結果。TurboBoost機能により、すべてのコアに負荷がかかる場合でも4.70GHzまでクロックが上昇 |
CPUの温度は「HWiNFO64 v6.0.4」の「CPU Package」の数値を採用 | 2基のファンの回転数も「HWiNFO64 v6.0.4」で計測を行った |
省電力機能が有効になるアイドル時の温度は33℃。システムの消費電力が230Wを超える高負荷時でも73℃、温度が瞬間的に跳ね上がるスパイク値も83℃が最高だった。さらに「HWiNFO64 v6.04」のログを確認したところ、クロックは常に4.70GHzを維持できていた。8コア/16スレッドになり冷却が難しくなったと言われるCore i9-9900Kだが、定格運用であれば「風魔弐」で全く問題なく処理することができる。