エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.739
2019.05.20 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
まずは流れる音を知り尽くしている、ライフワークの「CS: GO」(Counter-Strike: Global Offensive)で試してみました。USBのサウンドユニット「ZOWIE VITAL」に接続して、イヤーピースには「AEROイヤーピース」を使います。普段は1.5万円くらいイヤホンを使っているところ、音の輪郭がハッキリ感じられて、「AERO」の方が定位や銃声、足音も聞き取りやすかったですね。
異なる2種のイヤーピースをアレコレ使い分けて試したという、パソコンショップアークの松井さん。それらを活かす使い方とは? |
そしてお次は通勤中の音楽鑑賞でテスト。「AEROイヤーピース」と「ボーカル強化イヤーピース」の両方を試しましたが、確かに「ボーカル強化イヤーピース」はボーカルの声が聞き取りやすく感じました。もっとも私は80年~90年代のハードロックやヘヴィメタルを聴くことが多いので、低音がどっしり響く「AEROイヤーピース」の方がマッチしていましたね。
ゲームと音楽で見事に好みが別れてしまいましたが、使用するシーンや曲のジャンルに応じて、イヤーピースを交換するのはアリだと思います。ちょっとしたカスタマイズで同じイヤホンを幅広い用途で使い回せるなら、多少の面倒には目を瞑りましょう。使い勝手のいいイヤホンなので、次なる個人的な購入候補に入れておきます。
汎用サラウンドデバイスの「XPUMP」を最大に活かせるイヤホンとはなにか、というキッカケから開発が始まったという「AERO」。「XPUMP」がゲームや動画鑑賞、音楽の体験をお手軽にアップグレードできるアイテムだっただけに、「ゲームと音楽のどちらにも使えるイヤホン」との欲張りなコンセプトは、その姿勢がブレなかった結果とも言える。
「XPUMP」に続くデバイスとしては、意外にも思われたカナル型イヤホンの「AERO」。しかし開発の方向性やコンセプトは、初作から変わっていなかった |
ただしゲーミング用と音楽用は、主に“聴かせる音”に違いがあることから、市場でもそれぞれにコンセプトを絞った製品がほとんどを占めている。ゲーミング向けなら、音の位置を感じるための「定位感」や空間を感じる「臨場感」を重視。音楽向けとなれば、ボーカルが映える中音域に加え、高音と低音もバランスよく鳴らす必要があるといった具合だ。
ところが一般的なユーザーに目を向けてみると、用途別にイヤホンを購入する人は少数派だろう。スマートフォンでイヤホンを使う場合は、特にシームレスにコンテンツを横断する関係上、その度に別なイヤホンに付け替えるというのも面倒。大多数のカジュアルなユーザーにとっては、ゲームも音楽も、1つのイヤホンでまかなえた方がいいに決まっている。
様々な素材の組み合わせや、チューニングの試行錯誤により完成。汎用性の高さの追求とは、ユーザー目線からの開発姿勢でもある |
しかしその両立が難しいワケだが、「AERO」は空気力学を用いた独自の設計や緻密なチューニングを駆使して、いずれのニーズも高い水準で満たすモデルとして誕生した。
もちろん高価格帯になれば優れた汎用性をもつ製品も存在するものの、「AERO」はオーディオ初心者でも手を伸ばしやすい価格帯。そのコストパフォーマンスは圧倒的だ。汎用性を重視しつつ、一定水準以上の音を求めるユーザーにとって、「AERO」は有力な選択肢になるハズだ。
検証で使用したXROUND「AERO」を抽選で2名にプレゼント。キャンペーンへの応募はエルミタージュ秋葉原公式Twitterアカウント「@hermita_akiba」をフォローして、キャンペーンツイートをリツイートすれば完了。開催期間は5月20日(月)から5月26日(日)23:59で、当選者にはダイレクトメッセージでお知らせします。
協力:株式会社アーキサイト