エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.745
2019.06.15 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
セットアップを終え、ここからは「WaterRam RGB」の実動チェックを進めていく。CPUにはIntel Core i5-9400F(Coffee Lake/6コア/6スレッド/2.9GHz/最大4.1GHz/共有スマートキャッシュ9MB/TDP65W)、マザーボードにはGIGABYTE「Z370 AORUS ULTRA GAMING」(Intel Z370)を使用した。
「WaterRam RGB」の動作クロックは、公称スペックの3,200MHz(電圧1.35V)のほか、3,800MHz(電圧1.45V)までオーバークロックした状態での温度状態も確認。水冷化の効果を検証するため、ヒートスプレッダのみ、ヒートスプレッダ+専用ウォーターブロック、専用ウォーターブロックを使った水冷化の3パターンを計測している。
なおメモリの水冷パフォーマンスにフォーカスするため、CPUクーラーに空冷タイプのThermaltake「Riing Silent 12 RGB Sync Edition」を使用。室温は27.2℃で、Memtest86+(Ver5.01)で10分間テスト後の温度を計測した。
まずはアルミニウム製ヒートスプレッダのみの状態で温度を計測してみよう。
3,200MHz時には最高で49.9℃。オーバークロックの3,800MHz時では51.8℃だった。電圧上昇による影響か、若干の温度上昇はあるものの、大きな変化はなかった。
次にCNC加工(機械加工)で製造された銅製ベース採用の専用ウォーターブロックを装着。水冷化をさせずに動作させてみる。ヒートスプレッダのみの状態から変化は見られるだろうか。
3,200MHz時には最高で46.1℃。オーバークロックの3,800MHz時では47.8℃と、ヒートスプレッダのみの状態から、それぞれ約3℃の温度低下を確認。専用ウォーターブロックを組み合わせただけで冷却効果が数字に表れた。ややイレギュラー感があるもののRGB LED自体の発光はできるため、水冷化せずこのまま使い続けることもできる。
最後に「WaterRam RGB」本来の使い方である、水冷化を施した状態での温度状態をチェックする。効果はいかほどだろうか。
結果は3,200MHz時で最高41.5℃。オーバークロックの3,800MHz時で44.2℃まで低下した。専用ウォーターブロックのみの状態からは約4℃~5℃。ヒートスプレッダのみの比較では最大で10℃近い冷却効果を実証。水冷本来のパフォーマンスを如何なく発揮した。
なお補足的に、CPUウォーターブロック「Pacific W4 ARGB CPU Water Block」を取り付けた、CPU+メモリのデュアル水冷環境を構築。温度を計測してみたところ、3,200MHz時で最高47.4℃を記録した。メモリ単体時よりも温度は上昇しているが、門馬氏いわく「360mmクラスのラジエターであればデュアル水冷環境でも問題ない」とのことだった。