エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.758
2019.07.26 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
PG3VNFシリーズ(7月5日発売) CSSD-M2B2TPG3VNF(2TB) 実勢売価税抜55,500円前後 製品情報(CFD) CSSD-M2B1TPG3VNF(1TB) 実勢売価税抜28,000円前後 製品情報(CFD) |
国内初のPCI-Express4.0対応SSDとして、7月5日より販売が開始されたCFDブランドの「PG3VNF」シリーズ。プロユーザーやエンスージアストをターゲットにした「PG」シリーズに属するフラッグシップモデルで、64Gbpsという広大な帯域幅を活かし、単体のNVMe M.2 SSDでは現行最速、最大5,000MB/secの高速なデータ転送速度を実現しているワケだ。
CFD「PG3VNF」シリーズは、CORSAIR、GIGABYTEとともに、国内初のPCI-Express4.0(x4)対応NVMe M.2 SSDとして7月5日に発売が開始された |
もちろん、広大な帯域幅を有効に活用するため搭載コンポーネントも厳選。コントローラはPCI-Express4.0(x4)に最適化されたPhisonの最新IC「PS5016-E16」で、NANDフラッシュには最大転送レート800MT/sの高速な東芝製3D TLC「BiCS4」を採用。さらにストレージ容量の1%に相当するDDR4 DRAMキャッシュを実装することで、常に安定した性能を発揮できるよう設計されている。
世界初のPCI-Express4.0対応SSDコントローラ「PS5016-E16」(左)を開発した、Phison Electronics CorporationのChairman & CEO K.S. Pua氏(上)。第3世代Ryzenシリーズと「PS5016-E16」による、これまでにないパフォーマンスは、厳しい目を持つ日本のユーザーにも「きっと満足してもらえるだろう」とのこと |
ちなみに同時に発売が開始された、他社のPCI-Express4.0対応NVMe M.2 SSDは、いずれもサーマルスロットリングを抑制するため、何らかの冷却機構を搭載している。一方、「PG3VNF」シリーズでは、AMD X570マザーボードの多くがヒートシンクを標準装備していることを考慮し、敢えてオリジナルのヒートシンクを省略した。これにより、コストを抑えることができるだけでなく、ボトムカバー一体型のヒートシンクを採用しているマザーボードでも、干渉すること無く利用できる。
先日詳細検証をお届けしたASRock「X570 Taichi」のような、ボトムカバー一体型のヒートシンクを採用するモデルでも「PG3VNF」シリーズなら、干渉する心配はない。またマザーボードのオリジナルヒートシンクが使えるため、デザインを邪魔しないのもメリットだ |
インターフェイスはPCI-Express4.0(x4)/NVMe 1.3、容量ラインナップは2TBと1TBの2モデルで、500GBの低容量モデルも8月中に発売予定。公称転送速度は2TBと1TBモデルが、シーケンシャル読込5,000MB/sec、書込4,400MB/sec、ランダム読込600,000IOPS、書込500,000IOPS、500GBモデルがそれぞれ5,000MB/sec、2,500MB/sec、400,000IOPS、550,000IOPS。書込耐性は2TBが3,600TBW、1TBが1,800TBW、500GBが850TBWで、製品には5年間の長期保証が提供される。
帯域幅が32Gbpsに制限されるため、シーケンシャルアクセスは3,500MB/sec前後で頭打ちとなるが、PCI-Express3.0(x4)のM.2スロットにも搭載可能だ |
またディスクの空き容量に合わせて、ガーベッジコレクションの実行を調整する「Smart Data Processing」、読込性能を高速化する「Predict & Fetch」、NANDフラッシュの一部をキャッシュとして使用する「SLC Caching」などのパフォーマンス向け機能と、データの整合性を維持する「第4世代LDPC」、NANDフラッシュの劣化を抑える「静的・動的ウェアレベリング」、データの信頼性を高める「Bad Block Management」などのフラッシュマネジメント機能を備えた。