エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.775
2019.09.18 更新
文:松野 将太
続いて、3D描画性能を確認できる定番ベンチマークソフト「3DMark v2.9.6631」の結果を確認していく。まずはDirectX 12対応のテスト「Time Spy」だ。プリセットはWQHD(2,560×1,440ドット)解像度の「Time Spy」、および4K解像度(3,840×2,160ドット)の「Time Spy Extreme」を選択している。
先に述べた通りGPUには「Radeon RX 5700 XT」を使用しているが、妥当なスコアが出ており、GPU性能をしっかり引き出せていることが分かる。ただしCPU系のテストに引き続き、両者のスコア差は2%に満たない。若干の動作クロックの高さが影響しているらしく、「Ryzen 7 3800X」のほうが安定してわずかに高いスコアを出せていたが、気にするほどの差とは言えないだろう。
続いてはDirectX 11対応テストである「Fire Strike」のスコアをチェックする。プリセットは4K解像度の「Fire Strike Ultra」、WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)の「Fire Strike」の3種類を選択した。
こちらのテストでも、さきほどの「Time Spy」とスコアの傾向はほとんど一緒。現在の基準においてはかなり軽量で、GPU以外の要素でもスコア差がつきやすい「Fire Strike」においても、両者にはわずかな差しか見られない。ゲーム系ベンチマークにおいても、2つのCPUで明確な差はつかないと言ってよさそうだ。
ここからは、実際のゲームに即したベンチマークソフトでのチェックを実施していく。人気のMMO RPGの最新アップデート版「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」の公式ベンチマークテストでは、描画品質を“最高品質”に設定し、1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類の解像度で計測を実施した。
実ゲームに即したベンチマークということもあり結果がぶれやすいが、こちらでも2つのCPUは“勝ったり負けたり”という関係だ。複数回スコアを計測したなかの最高値を比較しているが、この程度の差は簡単にひっくり返るため、“ほとんど同じスコアが出る”という以上の意味はない。Radeon RX 5700 XTを使用しているためスコア自体は良好で、4K環境でも快適なプレイが保証されている。
続いてはより重量級の「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のベンチマークスコアをチェックしていこう。描画品質は“高画質”で、解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類で計測している。
現行タイトルでもトップクラスの重量級ゲームということで、スコアのぶれが小さく、計測回による差もあまり出なかった。いずれの解像度でも「Ryzen 7 3800X」のスコアがわずかに高いが、DirectX 12対応の「Time Spy」系テストでも「Ryzen 7 3800X」がわずかに優位だったこともあり、CPUをしっかり使える新しめのタイトルでは安定して優位に立ちやすい、ということなのかもしれない(とはいえ、無視しても問題ない程度の差であることには変わりないが)。