エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.779
2019.09.28 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
当店では、グラフィックス機能が無効になっている分「Core i7-9700K」より安価な「Core i7-9700KF」が人気です。特にゲーミングPCなどで、グラフィックスカードを使用する場合は、CPUのコストを少しでも抑えて、その予算を他のパーツに回すという人がほとんどです。実際に店頭に来てから「Core i7-9700K」を「Core i7-9700KF」に変更する人も少なくありません。ここ最近は品不足も改善されてきたので、年末に向けて引き続き売れていくと思います。
発売当初は価格差がほとんどなかったこともあり「Core i7-9700K」が人気でした。しかし、最近では若干ですが価格差が出てきたことで、性能が変わらない「Core i7-9700KF」のほうがよく売れています。初心者の方は、全部入りということで「Core i7-9700K」を選択する人が多いですが、ベテランユーザーで、ゲーミングPCなどグラフィックスカードを搭載する人は「Core i7-9700KF」を選択しています。
またビジネス用途やこれまでIntel製CPUしか使ってこなかった人は、大多数がそのままIntel製CPUを選択する傾向にあるようです。話を伺ったところ、AMDに否定的というよりは、“よく分からない”や“冒険はしたくない”という声が多かったです。
同じモデルナンバーに4モデル(国内未発売の「Core i7-9700T」を入れると5モデル)の製品がラインナップする「Core i7-9700」シリーズ。今回のテスト結果を見る限り、「Core i7-9700K」と「Core i7-9700KF」、そして「Core i7-9700」と「Core i7-9700F」には性能の違いはなく、ゲーミングPCなど、グラフィックスカードを搭載する予定なら価格の安い「F」モデルは魅力的な存在だ。
特に「Core i7-9700F」は、同シリーズ最上位の「Core i7-9700K」より約8,000円と価格差が大きい割にゲーム性能への影響は小さく、差額をグラフィックスカードに回したほうが確実に快適さはアップするだろう。
いまのところ物理8コアで、オンボードグラフィックスを内蔵しているのはCoffee Lake Refreshしかなく、省電力面でのアドバンテージは大きい。またTDP35Wの「Core i7-9700T」にも大いに期待が掛かる |
一方、オフィスワークや動画エンコード、CGレンダリングなど、グラフィックスカードが必要ない作業が中心の場合は、「Core i7-9700K」や「Core i7-9700」がオススメ。グラフィックスカードが不要になるため低消費電力化ができるだけでなく、初期導入のコストもぐっと抑えることができる。
似ているようで、それぞれに異なる魅力がある「Core i7-9700」シリーズ。ぜひ用途にあったモデルを選択して、快適なPCライフを満喫してほしい。
協力:Intel Corporation
テックウインド株式会社