エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.780
2019.10.02 更新
文:松野 将太
まずは、3D描画性能を確認できる定番ベンチマークソフト「3DMark v2.10.6762」の結果を確認していこう。DirectX 12対応のテスト「Time Spy」では、プリセットはWQHD(2,560×1,440ドット)解像度の「Time Spy」、および4K解像度(3,840×2,160ドット)の「Time Spy Extreme」を選択している。
ファクトリーOCモデルだけあって、過去にリファレンスのRadeon RX 5700 XTで計測した際よりも良好なスコアが出ている。どちらのテストでも、「Gaming Mode」と「OC Mode」ではわずかに「OC Mode」のほうが高いスコアが出るものの、その差はほとんど気にならないレベルだ。最大動作クロックが50MHzほど変わるだけでは、見違えるほどの性能アップは難しいので、過度な期待は禁物と言える。
続いてはDirectX 11対応テストである「Fire Strike」のスコアをチェックする。プリセットは4K解像度の「Fire Strike Ultra」、WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)の「Fire Strike」の3種類を選択した。
もともとWQHD解像度での快適なゲーミング体験を想定している「Radeon RX 5700 XT」だが、「Fire Strike Extreme」のスコアは10,000超え、「Fire Strike」は20,000超えを達成しており、WQHD解像度まではうたい文句通りの十分なパフォーマンスを発揮できている。4K解像度もプレイできないということはないが、テスト中のfpsはおおむね20~30台で推移していた。
続いて、実際のゲームに即したベンチマークソフトでのチェックを実施していく。人気のMMO RPGの最新アップデート版「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」の公式ベンチマークテストでは、描画品質を“最高品質”に設定し、1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類の解像度で計測を実施した。
比較的軽めのタイトルということもあり、すべての解像度のスコアが最高判定の「非常に快適」をパスした。リリースから数年が経過しているミドル級のタイトルであれば、4Kでのプレイを考えることはできる。とはいえ、最小フレームレートが60を割り込まなかったのはフルHDとWQHD解像度のテスト時のみ。そこまで解像度の高さにこだわるよりは、WQHDでフレームレートを上げてプレイするほうが良さそうだ。
重量級タイトルとして名高い「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のベンチマークスコアをチェックしていこう。描画品質は“高画質”で、解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類で計測している。
このテストにおける快適さの判定は、2モードともにフルHD解像度が「快適」、WQHD解像度が「やや快適」、4K解像度が「普通」となった。相変わらず「OC Mode」の差はわずかだが、ここまで安定して「Gaming Mode」よりも高いスコアを出し続けており、少しでも性能をアップさせるという意味では、オーバークロックする意義はあると言っていいだろう。