エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.787
2019.10.19 更新
文:松野 将太
続いては、Intel環境でベンチマークの結果をチェックしていこう。テスト用PCは、CPUに「Core i9-9900K」、マザーボードにASUSの「ROG STRIX Z390-F GAMING」を使用。ベンチマークはAMD環境と同じく、デュアルチャネル状態で実施している。なお、OSの起動やXMP適用時の動作にはまったく問題がなかったのだが、XMPを適用せずに起動した場合、デスクトップ画面の表示後すぐにPCの動作が不安定になる症状が見られた。おそらく自動オーバークロック機能の影響と思われるが、環境によってはこのような事態も起こりえるため、同様の症状に見舞われた場合は素直にXMPを適用しよう。
AMD環境と異なり、XMP IとXMP IIの設定を利用できた。どちらもDDR4-3200とDDR4-3000のプロファイルが用意されていたが、今回の検証はXMP Iで実施している |
Intel環境で「CPU-Z 1.89.0」により取得した「HX432C16FB3AK2/16」の情報。DDR4-3200のプロファイルを利用している |
Intel環境でも、AMD環境時のテストと同じベンチマークを実施した。先ほどと同じく、まずは「Sandra 20/20」の「メモリの帯域」と「メモリのレイテンシ」のスコアをチェックしよう。ちなみにIntel環境ではDDR4-2666が定格なので、DDR4-2666動作時の計測に加え、プロファイルを適用したDDR4-3200のスコアを比較している。
AMD環境での計測よりも動作クロックの差が大きいため、整数メモリ帯域は約4GB/sec、浮動小数点メモリ帯域は5GB/secと、OC時に帯域が大きく改善されているのが分かる。レイテンシの改善もあきらかだ。Intel環境であれば、OCプロファイルを適用しない手はないと言える。
「CINEBENCH R20」でも、それぞれのメモリクロックで動作させた際のスコアと、システム全体の消費電力を見ていこう。計測にあたっての条件はAMD環境でのテストと同じだ。
誤差程度ではあるが、こちらのテストではOC後にスコアが上昇し、高負荷時の消費電力もわずかに高くなっている。とは言うものの、やはり気にするほどの差ではない。