エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.788
2019.10.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
両側面には、左右でまったく性格の異なるサイドパネルが装着されている。まず左側面には、PCケース内部をドレスアップして楽しめる強化ガラスを採用。色は薄いブルーグレーで、鮮やかすぎるLEDイルミネーションの輝度を軽減する役割を兼ねている。
また黒塗装の枠部分はスチール製。左サイドパネル全体のサイズは実測で幅約535mm、高さ約545mmと広く開放感があり、自慢の構成パーツをすみずみ露出できる。
なおシャーシには上下2つの蝶番で固定する、いわゆるスイングドア仕様。シャーシ側のピンに、サイドパネル側の筒を挿し込む仕組みで、開いた状態から上方向に持ち上げるだけで取り外しができる。ただしスイングドア仕様とは言え、シャーシには枠前寄りの中央部分をハンドスクリュー1本で固定。つまり開閉させるにはフロントパネルを一旦取り外す必要がある。
一方、右側面にはスチール製のソリッドパネルを採用。フロント寄り縦列と後方下部には通気孔を設け、さらに長方形の小窓(幅約225x高さ約95mm)も用意されていた。気になる小窓の役割は、後ほど解説しよう。
通気孔には内部から磁石で固定する防塵フィルタを装備。枠部分はプラスチック製で、水洗いもできる。なおシャーシへの固定は、上下計2本のハンドスクリューが使われていた |
本体背面に回り込み、リアパネルデザインを確認してみよう。一見して見慣れたミドルタワーPCケースのそれとは明らかに異なる設計。背面にこれだけ個性が表れるのは、Phanteksならではと言える。
まず上段右手の通気孔は冷却ファン設置スペース。その左手にはマザーボードのバックパネル用にカットされている。その真下は水平方向に拡張スロットが並び、さらに右手にも垂直方向に拡張スロットが設けられている。そしてもっとも一般的なミドルタワーPCケースと異なるのが、電源ユニット搭載スペースのカットが縦置きであること。その右手には「DUAL PSU COVER」がネジ留めされている。
空の状態でも重量級なボディをひっくり返し、ボトムパネルをチェックしておこう。まず筐体を支える台座部分はABS樹脂製で、設置面の四隅には滑り止めと設置面を傷から守るラバーが確認できる。
なおシャーシ底面の露出した部分のほとんどが開口部で、冷却ファン搭載スペースに割り当てられている。またカットされた底面はスライド着脱式防塵フィルタでしっかりとガードされていた。
左右のABS樹脂製台座には、実測約50x28mmのラバーが装着済み |