エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.788
2019.10.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
フロント右側面に装着されているABS樹脂製SSDカバー(SSD Cover)を取り外した跡地は、大きくカットされている。ここは排他仕様の冷却ファン搭載スペースで、120mmファンを最大4基縦にマウントできる。さらにラジエターは120/240/360/480mmサイズをサポート。強化ガラス製サイドパネルに正対し、LEDファン等で装飾もできるというワケだ。
前寄りサイド部分を占有する冷却ファン搭載スペース。冷却ファン増設数に合わせ、4枚装着されるSSDカバーを必要分だけ取り外せばいい。設計の妙によるフリーレイアウトは「ENTHOO LUXE 2」の得意とするところ。よくできている |
背面2本のハンドスクリューを緩めれば、トップパネルの取り外しが可能。シャーシ側天板は全面にわたり、冷却ファンの増設スペースだ。120mmまたは140mmファンが最大3基増設でき、ラジエターは120/240/360mmサイズが搭載できる。なお前寄りの丸穴は「FILL PORT」で、Phanteksの「PH-PTF_BK/CR_G1/4」および「Phanteks PH-PG_BK/CR」が装着できる。
冷却ファン固定用ネジ穴はスリットタイプを採用。ポジションの微調整ができる。なお増設ファンスペースには全面をカバーする防塵フィルタが標準装備されていた |
流行のボトムカバー(シュラウド)を装備しないことで、ボトム面は増設ファンスペースとして利用できる。搭載できるのは120mmファン3基、または140mmファン1基で、ラジエターも120/240/360mmサイズをサポート。拡張性を重視した設計が見て取れる。
防塵フィルタで埃の侵入対策万全なボトム面には、ラジエターブラケットを標準装備。前寄り1本のハンドスクリューで固定されており、ラジエターの増設作業を容易にする |
CPUソケットに近い背面上部にも冷却ファンが搭載可能。通常標準装備で出荷されるパターンが多いポジションだが、通好みでユーザーの好きに任せた設計思想とあって、オプション扱いとしている。ここには120mmまたは140mmファンが1基搭載可能で、ラジエターも120/140mmサイズをサポート。最もオーソドックスな簡易水冷ユニットを導入する際に、利用される場所となる。
複数の冷却ファンが増設できるとあって、電源供給をマザーボード上に実装されるコネクタだけでは賄いきれない。これを解決するのが装備品のファンハブ(FAN HUB)だ。マザーボードの4pin(PWM)コネクタにケーブルを1本、SATA電源ケーブルを1本接続すれば準備完了。コネクタは右から3pin/4pinユニバーサルコネクタ(白x1)、4pin PWMコネクタ(黒x4)、3pinコネクタ(黒x3)が装備され、合計8基の冷却ファンに対し、一括で電源供給を行う。
煩雑になるケーブルを背面で一手に引き受けるため、ケーブルマネジメントを手助けする役割をも兼ねている。ただし注意が必要なのは、内部容積が広く、ファンハブまでの距離があるため、ファンコネクタケーブルが届かない場合もあるだろう。その場合は延長ケーブルで対応するなり、工夫が必要になってくる。