複雑なドライブベイレイアウト（その1）

フリーレイアウト設計により、自在に姿を変える「ENTHOO LUXE 2」。ここからは広い内部容積を大いに生かしたストレージの収納力「ULTIMATE WORKSTATION」をポジション別に解説しよう。まずはフロント寄り右手のマザーボードトレイ延長部にあたる縦列には、出荷時よりSSDカバー（SSD Cover）が4枚装着されている。

ABS樹脂製のカバーはツールフリーでシャーシに固定。4つのネジ穴が設けられており、2.5インチSSDを背面ネジ留めで固定ができる。左サイドパネルが強化ガラス製だけに、SSDのラベルやイルミネーション付きSSDを魅せる事ができるというワケだ。さらにSSDカバー背面にもSSDが固定可能。この部分だけで表裏合計8台のSSDがマウントできる計算だ。

複雑なドライブベイレイアウト（その2）

2箇所目は、マザーボードトレイ背面。CPUクーラーメンテナンスホール下を見ると、メタル製のSSDブラケット（SSD Bracket）が3枚搭載されている。ここには最大で3台の2.5インチSSDが設置できる。ちなみにブラケットは単体発売されている「SSD Brackets」（型番：PH-SDBKT）で、歴代Phanteks製PCケースでも多く採用されている。

複雑なドライブベイレイアウト（その3）

その1で解説したSSDカバー（SSD Cover）を全て取り払い、付属の3.5″MODULAR HDD BRACKETを据え付ければ、3.5インチHDDが4台まで搭載ができるようになる。フロントパネル背面エリアの一等地とあって、複数トレードオフの関係にあるものの、大容量ストレージ派にとっては魅力的な設計と言えるだろう。さらにオプションの「Stackable HDD Bracket」（型番：PH-HDDKT_03）が4台搭載できるネジ穴を備えているため、このエリアだけで合計8台の3.5インチHDDがマウントできる。

右側面の冷却ファン増設や、場合によってはグラフィックスカードの有効スペースを占有する事になる付属品の「Stackable HDD Bracket」

固定は左右2つのミリネジと上部のフックで設置可能	合計8箇所のネジ穴を利用すれば「Stackable HDD Bracket」を自由なポジションに設置できる

ABS樹脂製のSSDカバー（SSD Cover）。Phanteksのロゴ入り	「Stackable HDD Bracket」はスタック時、メタル色のレバーでブラケット同士が合体できる

複雑なドライブベイレイアウト（その4）

4台分が付属する「Stackable HDD Bracket」は、ボトム面にも設置ができる。場所は電源ユニットカバーとリアパネルの角地。後に解説するDUAL SYSTEMを運用しない場合に限り、ストレージ搭載スペースとして利用ができる。なおオプションのブラケットを用意すれば、フロント寄りに最大8台と合わせ、12台の3.5インチHDDが収納できる計算。「ULTIMATE WORKSTATION」と言わしめる部分といえよう。

オプションで5.25インチベイも増設可能

多少イレギュラー感があるものの、5.25インチベイも増設ができるのでご紹介しよう。場所はフロントパネル裏の上部エリアで、「ODD Bay for Luxe 2」（型番：PH-ODDBAY_01）というオプション品を用意すれば、5.25インチ2段分が増設できるとされる。型番からも光学ドライブ（ODD）搭載を意識したユニットだが、当然気になるのは左サイドパネルの強化ガラス。光学ドライブのトレイ開閉用のカットがなく、使用する場合はサイドパネルを開放状態にする必要がある。これが現実的か否かは意見が割れるところだろう。

3箇所のネジ留めで設置できる「ODD Bay for Luxe 2」（型番：PH-ODDBAY_01）。国内市場での販売は執筆時点で未定