エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.796
2019.11.14 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
まずは定番の3Dレンダリングベンチマークテスト「CINEBENCH R15/R20」で、CPUコアの純粋な性能をチェックしていこう。
「CINEBENCH R15」のスコアを確認すると、シングルコアテストは、Ryzen 9 3950XとCore i9-9900Kが216cbで全く同じスコア。Ryzen 9 3900Xも213cbで、今回検証した3モデルはいずれも同等と考えていいだろう。またマルチコアテストでは4,099cbを記録し、Core i9-9900Kとの比較では2倍以上、Ryzen 9 3900Xとの比較でも約3割上回る。
「CINEBENCH R20」でもシングルコアテストは、いずれも510pts台で横並び。またマルチコアテストは、「CINEBENCH R15」より負荷が高く、ブースト機能の効果が下がるためCore i9-9900Kとの差は約9割に縮まるが、そのスコアは9,338ptsでメインストリーム向けCPUでは驚異の結果。Ryzen 9 3900Xとの差も3割で、16コア/32スレッドのコア数は伊達ではない。
続いて動画エンコードの性能を測定する「HWBOT x265 Benchmark」をチェックしていこう。動画サイズはフルHDと4Kの2種類を選択している。
フルHD解像度では今回唯一100fpsを超えるスコアを叩き出したRyzen 9 3950X。その他のCPUとの比較では、「CINEBENCH」系に比べて差は小さくなるものの、いずれの解像度でもRyzen 9 3900Xとの比較で約2割、Core i9-9900Kとの比較では約7割上回る。3Dレンダリングだけでなく、動画のエンコードでも16コア/32スレッドというコア数のメリットは非常に大きいことがわかる。
次に、CPUを使ったフォトレンダリング処理性能を測定できる「V-Ray Benchmark」の結果も確認しておこう。
スコアの傾向は「CINEBENCH R20」に近く、Ryzen 9 3900Xとの比較で約3割、Core i9-9900Kとの比較では約8割もの差がついた。ここまでの結果を見る限り、マルチスレッドに最適化したソフトウェアを使用する場合には、Ryzen 9 3950Xはこれまでになく魅力的な存在になるだろう。