エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.798
2019.11.19 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
ここからは内部構造をくまなくチェックしてみたい。検証にあたり、強化ガラス製左サイドパネルを取り外すと、今年7月に検証を行った「Define R6 USB-C」と基本設計が同じである事が分かる。
“完全一致”ではなく若干の変更点はあるものの、シャーシは「Define R6 USB-C」とほぼ共通筐体と見ていいだろう |
ボディ同様、ブラック塗装のマザーボードトレイ。対応フォームファクタをおさらいすると、幅最大285mm制限付きでE-ATX、さらにATX、MicroATX、Mini-ITXの各規格に対応する。トレイ部には予めマザーボード固定用台座となるスタンドオフが合計9本装着済み。うち中段中央の1本はピンタイプで、ネジ留め前のマザーボードに対し位置決めができる。
出荷時より合計3段・各3本のスタンドオフが装着済み。現在のPCケースでは、ほぼこのスタイルで販売されるようになった |
ミドルタワーPCケースでは、もはや常識になりつつあるボトムカバー(シュラウド)。当然「Vector RS」にも採用されている。天板部は通気孔スリットタイプで、フロント寄りには実測で180x160mmの開口部が設けられていた。
電源ユニットを覆い隠すボトムカバー。前方の開口部については次に解説する「開放レイアウト」時に利便性を発揮する事になる |
ゼロベースから設計を行った「Define R6 USB-C」。これを踏襲した「Vector RS」は、内部構造を「標準レイアウト」から「開放レイアウト」へ変更ができる。
「開放レイアウト」は、ストレージ収納スペースが縮小される代わりに、左サイドが文字通り開放状態になる。これにより長尺グラフィックスカードの装着をはじめ、いわゆる本格水冷の構築に向く構造にできるというワケだ。ここではその手順を解説しよう。
レイアウトを変更する場合、まずはフロントパネル、トップパネル、フロントパネル、ボトム防塵フィルタを全て取り外す必要がある |
フロント寄り左側面のプレートは、合計6本のネジで固定されている。これを全て取り外せば、プレートはフリーの状態に |
取り外したプレートは、マザーボードトレイと同一ライン上にネジ留めが可能。フロントおよびトップパネルを元に戻せば、開放レイアウトの「Vector RS」が完成する |