エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.802
2019.11.29 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
内部構造を確認するため、ネジを外してユニットを分解する。いったいどのようなレイアウトになっているだろうか |
外観を一通りチェックしたところで、次は「TOUGHPOWER GF1 ARGB 850W GOLD」を分解し、その中を覗いてみよう。まず初めに気がつくのは、ファン用ケーブルや入力部を除きケーブルのないスッキリした構造だ。これはケーブルレス設計「Zero Cable Platform」によるもので、モジュラー基板やドーターボードがメイン基板に直接半田付けされ、出力電力品質の改善や放熱性向上の効果を生み出している。
また、搭載パーツは日本製の105℃コンデンサをはじめ、いずれも高品質コンポーネントを採用。過電流保護(OCP)、過電圧保護(OVP)、低電圧保護(UVP)、過電力保護(OPP)、短絡保護(SCP)、過熱保護(OTP)といった、各種保護回路も搭載されている。
手前側に見えるのが、アドレサブルRGBファンに接続されていたケーブル。それ以外は回路上にケーブルがほとんど使われていない、独自の「Zero Cable Platform」が採用されている |
各種ノイズフィルターを備えた入力部。奥側に見える小さいヒートシンクの部分が、一次側の整流回路だ | 力率を改善するアクティブPFC回路 |
一次側の平滑回路には、日本ケミコン製の大容量105℃コンデンサが実装されている |
直流電流を高周波に変換するスイッチング回路。発熱が大きいため、MOSFETは直接ヒートシンクに貼り付けられている | 基板中央に実装された、入力電圧を変圧するメイントランス |
メイントランス周辺に実装されていたコンデンサも、すべて日本メーカー製だ | 直流出力に整流する二次側の整流回路。エネルギー損失を低減するため、メイントランスのかなり近くに実装されている |
メイントランス脇に実装されている+5VSB回路用のサブトランス | 制御用のスーパーバイザICは、Sitronix「ST9S429-PG14」 |
二次側の平滑回路付近。耐熱性能が高い固体コンデンサのほか、付近にも複数のコンデンサが実装されている |
中央奥に実装されている、DC-DCコンバータ。高効率かつ安定した電圧出力を可能にしている |
モジュラーコネクタも基板直付け仕様。リップルノイズを抑制するため、複数の固体コンデンサが実装されているのが分かる |
アドレサブルRGBに対応する140mm口径の「Riing Duo 14 ARGB Fan」を搭載。背面スイッチによる切り替えで、セミファンレスのON/OFFを選択できる |