エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.803
2019.12.02 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ネットワークはIntelチップによるギガビットLANと、最大2.4GbpsのWi-Fi 6無線LAN機能を搭載 |
論理値ではギガビットLANの2倍以上となる、最大2.4GbpsのIntel Wi-Fi 6 AX200による無線LAN機能を搭載する「ROG Crosshair VIII Impact」。しかし、有線LANに比べるとボトルネックが大きく、実効速度や安定性に不安がある人もいるだろう。そこで今回はWi-Fi 6対応ルーター「RT-AX88U」と、Intel Wi-Fi 6 AX200を搭載したPCをもう一台用意し、約5GBの動画データをコピーするのにかかる時間を計測してみることにした。
Intel Wi-Fi 6 AX200によるネットワーク接続の状態。論理最大値の2.4Gbpsで問題なく接続ができている | こちらはギガビットLANによるネットワーク接続の状態。速度は1.0Gbps |
有線LAN-有線LAN接続時のコピー画面 | 無線LAN-有線LAN接続時のコピー画面 |
無線LAN-無線LAN接続時のコピー画面 |
まず有線LAN同士で接続した場合と、「ROG Crosshair VIII Impact」のみ無線LANにした場合の転送速度は、いずれも76~77MB/secで頭打ち。一方、無線LAN同士で接続した場合はコピー開始時に若干落ち込みが見られるが、それ以降は79~83MB/secで推移。有線LANに比べるとややブレはあるが、コピー時間は4秒短縮された。論理値である2.4Gbpsに比べるとその差は小さいものの、「ROG Crosshair VIII Impact」と、Wi-Fi 6対応ルーターを組み合わせれば、無線LANでもギガビットLAN以上のパフォーマンスが期待できる。
両面にヒートシンクを搭載した「ROG SO-DIMM.2カード」。トップにはアドレサブルRGB LEDを備えた「REPUBLIC OF GAMERS」のロゴがデザインされている |
「ROG Crosshair VIII Impact」のM.2スロット「ROG SO-DIMM.2カード」には、両面それぞれにヒートシンクを兼ねたアルミニウム製カバーを搭載している。本項では、CFD「PG3VNF」シリーズの2TBモデル「CSSD-M2B2TPG3VNF」を使い、その冷却性能をチェックしていくことにしよう。負荷テストには「CrystalDiskMark 6.0.2」を使用し、データサイズ32GiB、テスト回数9回を3回連続で実施。その温度と転送速度の推移を「HWiNFO64」で測定している。
VGA側のM.2スロットに搭載した場合の「CrystalDiskMark 6.0.2」のスコア | CPU側のM.2スロットに搭載した場合の「CrystalDiskMark 6.0.2」のスコア |
以前の詳細検証でお届けした通り、ヒートシンクのない状態では84℃まで一気に温度が上昇する「CSSD-M2B2TPG3VNF」。今回は水冷クーラーを使用し、ケースファンもないエアフローの悪い条件にもかかわらず、「ROG SO-DIMM.2カード」搭載時は74℃が最高だった。さすがにハイエンドATXマザーボードに実装されている、基板の下半分を覆うような大型ヒートシンクに比べると温度は高めだが、サーマルスロットリングと思われる症状もなく冷却性能に問題はない。また搭載スロットによる転送速度の違いも見られなかった。