エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.806
2019.12.09 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
「Ion SFX」シリーズの内外を観察したところで、早速「ION SFX 650G」を搭載したマシンを構築し、その挙動を確かめていきたい。CPUはIntel Core i7-9700K(8コア/8スレッド/3.6GHz/TB時4.9GHz/TDP95W)、グラフィックスカードはGIGABYTEの「GeForce RTX 2060 SUPER WINDFORCE OC 8G(GV-N206SWF2OC-8GD)」を用意。それらをGIGABYTEのZ390マザーボード「Z390 AORUS ELITE」とともに組み込み、各種ベンチマークテストを動かしてみよう。
高いシングルクロックからゲーム向けと位置付けられている、IntelのCore i7-9700Kを用意。マザーボードはGIGABYTEのZ390搭載モデル「Z390 AORUS ELITE」だ |
グラフィックスカードは、GeForce RTX 2060 SUPERを搭載したGIGABYTEのOCモデル「GV-N206SWF2OC-8GD」。2連ファンクーラー「WINDFORCE 2X」による高冷却仕様が自慢だ |
「GPU-Z」でグラフィックスカードの動作をチェック。高い冷却性能により、公称でブースト1,680MHzのところ1,875MHz前後で動作していた |
検証にあたっては、電圧変動を視覚的に把握できる「AIDA64 Extreme Edition」を使用している。まず最初は、ソフト内に搭載されているストレステスト「System Stability Test」を実行し、その際の挙動を確かめてみよう。すべてのチェックボックスを埋めてシステムに最大級の負荷がかかるように設定、30分間動作させた場合の様子はどうなるだろうか。
電源ユニットが最も効率的に動作する負荷は容量の半分程度と言われているが、「System Stability Test」における最大消費電力は330W。650Wの「ION SFX 650G」にとって、まさに理想的な負荷がかかっている。
まず動作中の変動をグラフで見てみると、まったく動揺のないフラットな波形が印象的だ。システムの主要な動作に用いられる+12Vの数値は、最小値がわずかに定格を割るものの、平均値を見れば常時定格以上の満点な挙動を示しているのが分かる。電圧変動も+0.008%/-0.004%と極めて小さく、厳格な電圧レギュレーションも余裕でクリア。+5V/+3.3Vも同様に変動幅は微小であり、安定性の高さが窺える。