エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.811
2019.12.20 更新
文:撮影・pepe
GeForce RTX 2080 SUPERとCore i7-9700Kで構成されたハイエンド検証環境 |
最後のセッションでは「TUF Gaming VG27AQ」のゲーミング液晶としての性能を検証していこう。検証環境はマザーボードにASUSの「TUF Z390-PLUS GAMING」、水冷CPUクーラー「ROG RYUO 240」、CPU「Intel Core i7-9700K」、メモリ「SanMax Technologies PC4-3200AA-UA2-11 16GB(8GBx2)」をバラック状態で構築している。
はじめにリフレッシュレートの高さを動画比較するために、レースゲーム「Forza Motorsport 7(無料試用版)」のレーススタート時のリプレイを使用し、リフレッシュレート60Hz/120Hz/144Hz/165Hzそれぞれの違いを比較する。なお、テストではOSD設定でディスプレイ同期(メニュー画面では「Adaptive-Sync」)を有効化するとともに、デジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより画面を直接撮影した。
スタートから10秒ほど経過し、車両が近づくにつれリフレッシュレートの差による違いがはっきりと分かるようになる。特に60Hzとその他ではスーパースローモーションの再生も相まって、カクカクとした動きとはっきり残る残像感が目立つ。ゲーム中は画面を凝視することもあるため、より高リフレッシュレートな環境でプレイすることが望ましい。
さらにリフレッシュレート144Hzと165Hzに注目して横並びで動画を確認しよう。スタート直後は大きな差を感じないが、車両が横切るようになる20秒あたりからリフレッシュレート165Hzの優位性を垣間見られる。先ほどの4分割動画では気が付かなかったわずかな滑らかさは、日頃からハイスピードな動きに慣れているユーザーであればその違いすぐ気が付くはずだ。わずか20Hz程度の差だが、スキルが拮抗するユーザー同士のプレイでは大きく影響するだろう。
続いてディスプレイ同期を無効にすると、どのような影響がでるかを見ていこう。同様にレースゲーム「Forza Motorsport 7(無料試用版)」のレーススタート時のリプレイを使用、リフレッシュレートはいずれも165Hzに設定し、デジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより、画面を直接撮影している。
ディスプレイ同期OFFにすると、今まで問題なかった描画が水平方向にせん断されたようなズレが発生していることが分かる。これが書き換え中の画像と書き換え前の画像が同時に表示されるティアリング現象だ。肉眼で見ていてもその不自然なズレを認識できてしまうため、要求されるFPSを維持できるマシン性能であれば、ディスプレイ同期は積極的にONにしたいところだ。
AMD環境では「RADEON設定」から、NVIDIA環境では「NVIDIAコントロールパネル」からON/OFFが設定できる。OSDメニューからディスプレイ同期を直接無効にすることもできるが、その際は設定項目自体が表示されなくなるため注意が必要だ |