エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.811
2019.12.20 更新
文:撮影・pepe
ゲーマーにとって必要な機能はさまざまだが、IPS方式を採用した27インチサイズのWQHD(2,560×1,440ドット)でありながら、応答速度は1ms (MPRT)に対応。高リフレッシュレート144Hz、オーバークロック時にはリフレッシュレート165Hzまで拡張することができるほか、グローバルスタンダードの色域sRGBを99%カバーするなど付加価値の高さも際立っている。
さらに、「滑らかさ」と「残像感」をトレードオフ的な要素で補っていたモーションブラー低減機能は、「EXTREME LOW MOTION BLUR SYNC」により、モーションブラー低減機能とディスプレイ同期機能の同時利用が可能となった。この同時利用技術は他ブランドのハイエンドモデルでも実装していないため、極めて低残像なプレイ環境を求めるプレイヤーにとっては絶大なアドバンテージとなる。
映像入出力においてはHDMIを2ポート備えることで、例えばハイエンドなPCはDisplayPortに接続して高リフレッシュレート環境を構築、60FPS制限のあるコンシューマ機や、その他のデジタルデバイスをHDMIに接続といった棲み分けもできる。こうしたプレイスタイルを踏まえると、広視野角かつ調整範囲の広いエルゴノミクススタンドを併せ持つスペックは、大きな魅力だ。
各社がしのぎを削る27インチのゲーミング液晶ディスプレイ市場。2019年の最後になって登場した「TUF Gaming VG27AQ」だが、流行のイルミネーション機能を大胆にカットしながら、純粋に「ゲーミング液晶」としてのスペックを追求した質実剛健さは、幅広い層のゲーマーにきっと受け容れられるはず。リーズナブルな価格設定ながら、ゲームシーンで求められる機能はすべて網羅している「TUF Gaming VG27AQ」は、機能、価格ともに頭一つ抜き出た存在だ。ライバルメーカーにとっては脅威となる、27インチゲーミング液晶ディスプレイが誕生した。
協力:ASUS JAPAN株式会社