エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.823
2020.01.28 更新
文:こまめ
「Prestige 14」はクリエイター向けノートPCということで、RAW現像や動画出力などの性能についても検証を行なった。なおテストは「Creator Center」での「クリエーターモード」の有効/無効を切り替えて2回実施している。モードによってパフォーマンスが向上するのかという点をご確認いただきたい。
まずは「Lightroom Classic CC」によるRAW現像から。100枚のRAWファイル(5,184×3,456ドット、合計2.21GB)を画質「80」で長辺を1,920ドットに縮小し、シャープ出力を「スクリーン」の「強」に設定した状態でJPEGファイルに出力したときにかかった時間は以下のとおりだ。
使用したデータが小規模だったためそれほどの差は出ていないものの、クリエーターモードの無効/有効で確かに差が生じている。もっと容量の大きい写真を大量に出力すれば、その差は大きくなるだろう。ちなみに同テストでは「Core i7-1065G7」搭載機種で99秒、「Core i7-9750H」搭載機種で74秒という結果が出ている。RAW現像はCPU性能がもっとも強く影響するのだが、評価機で使われている「Core i7-10710U」は「Core i7-9750H」並みのパフォーマンスと考えてもいいかもしれない。
続いては「Premiere Pro 2020」に動画の書き出しだ。このテストでは6分44秒のフルHD動画に画像とテロップ、音声を追加した合計7分の動画を、プリセットの「YouTube 1080p HD」で書き出している。出力には「CUDA」を利用した。
テストで使ったデータが軽いためやはり差は小さいものの、このテストでもクリエーターモードを有効にしたほうが処理時間が短縮されている。ちなみに同テストでは「Core i7-1065G7」搭載機種で99秒、「Core i7-9750H」と「GeForce GTX 1650」を搭載した別の機種で211秒という結果が出ている。動画の書き出しについても、高いパフォーマンスを期待していいだろう。
「Photoshop 2020」のベンチマークテストには、「PugetBench for Photoshop 18.10.0 BETA」を利用した。なおこのソフトはベータ版であるため、結果に若干の差がある可能性をあらかじめご了承いただきたい。
このテストでも、クリエーターモードを有効にしたほうが高いスコアが出ている。GPUのテストについては変わらなかったものの、CPU性能が影響するフィルターのテストで効果が見られた。ただメモリー性能が影響する画像合成についてはクリエーターモードを無効にしたほうが高いスコアが出ているが、この点については誤差かもしれない。