エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.826
2020.02.05 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
続いて「RACING UEFI BIOS」の「O.N.E」を使い、安全圏内でコア倍率とコア電圧のみを調整する簡単な手動オーバークロックを試してみることにしよう。ベンチマークテストは「CINEBENCH R15」「CINEBENCH R20」「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ」「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」の4種類を用意し、全てのテストが完了できる設定を探ることにした。
コア電圧を「O.N.E」の安全圏内(黄色文字)である最高値+0.240Vに設定して、CPUコア倍率をどこまで引き上げられるのか試してみることした |
全てのベンチマークテストをクリアできたのはコア倍率42.25倍の4.225GHz |
OSの起動はコア倍率43.5倍の4.35GHzでも問題なし。しかし、「CINEBENCH R20」が完走せず、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」でもやや挙動が不安定だった。そこで0.025GHz刻みでクロックを下げていったところ、コア倍率42.25倍の4.225GHzまで落とすことで、全てのベンチマークテストを完走させることができた。続いて、各種ベンチマーク結果からオーバークロックの効果をチェックしていこう。
まずは定番レンダリング系ベンチマーク「CINEBENCH R15」のスコアをチェックしていこう。シングルコアテストでは、定格でもほぼ同等レベルまでクロックが上昇するため、スコアに有意な差は出なかった。一方、マルチコアテストでは定格の1,598cbに対して、4.225GHzでは1,675cbを記録。その差は約4%で、ほぼクロック通り(4.05GHz→4.225GHz)スコアが上昇している。
続いて、よりマルチスレッドへの最適化が進んでいる「CINEBENCH R20」のスコアをチェックしていこう。こちらもシングルコアテストでは有意な差はなし。マルチコアテストは定格の3,647ptsに対して、4.225GHzでは3,832ptsに上昇。その差は5%で、「CINEBENCH R20」より若干だが差が広がっている。動画のエンコードや3Dレンダリングなど、マルチスレッド処理を行う場合には、手動オーバークロックを試してみるといいだろう。