エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.833
2020.02.21 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
ここからは新たなシリーズに突入した”Rの無いDefine”から「Define 7 White TG Clear Tint」(型番:FD-C-DEF7A-06)をチョイスし、外観デザインからくまなくチェックを開始しよう。近頃の自作PC市場では、ホワイト色の内部構成パーツが密かなブーム。これに合わせて、筐体カラーをホワイトにするユーザーも多いと聞く。「Define 7 White TG Clear Tint」は、外装から内部まで白に統一。もちろん塗装むらなど一切なく、Fractal Designらしい確かな仕上がりが印象的だ。
歴代「Define」シリーズを踏襲したフロントパネルデザイン。Fractal Designの製品ではしばし形容される”スカンジナビアデザイン”のそれはシンプルかつ機能的で、生まれ故郷であるスウェーデンのスタイルが色濃く反映されている。今でこそフラットデザインの前面パネルは珍しくないが、そのルーツはFractal Design「Define」シリーズと言えるだろう。
素材は表面がヘアライン加工が施されたアルミニウムプレートを使用。ベースとなる台座はABS樹脂製で、スチール製シャーシには左右各3本のピンではめ込まれている。
シャーシからは比較的簡単に引き剥がす事ができる、フロントパネルユニット。ラジエター搭載時など、組み込み作業中に取り外す必要がありそうだ |
フロントパネルを敢えて”フロントパネルユニット”と紹介した事には意味がある。と言うのも「Define 7」シリーズには前作「R6」と同じく、フロントドア機構を備えているからだ。静音性の高さを特徴とするモデルとあって、内部構成パーツの駆動音を、防音対策済みフロントパネルで閉じ込めようという考え。フロントパネルを開き内側を見ると、高密度防音素材が装着され、音漏れ防止に抜かりはない。
フロントパネル内部の高密度防音素材は、実測で幅約155mm、高さは約400mm。前面パネルの大部分がカバーできている事が分かる |
また開閉機構にも注目したい。出荷時は右側に開く”右蝶番”だが、設置シーンによって都合が悪い場合、蝶番を左右付け替える事で、”左蝶番”の左開きにもできる。これは「R6」でも採用されていたが、新モデルからは蝶番が新たな部品に変更され、より剛性が増した感がある。なお開き切った状態は90°+αで、ドアの厚みは筐体幅からはみ出さないため、壁にピッタリと付けた設置条件でも、スムーズに開閉ができるようになっている。
蝶番はネジ固定。設置条件に合ったドアの開閉方向が選択できる |