エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.835
2020.02.27 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
“アクティブ解像度制御”により、フレームレートを向上させる「Radeon Boost」。一般的なフレームレート制限とは異なり、視覚的なクオリティを劣化させない点がトピックだ |
「Adrenalin 2020 Edition」に追加された新機能の中でも、特に注目すべきが「Radeon Boost」だ。素早い動きを検出した際に動的に解像度を下げることで、フレームレートを向上させる機能。激しいアクションの際に映像のディテールを劣化させたとしても、そもそも人間の目では認識が難しい。そのため、違和感を覚えることなく効果的にフレームレートを向上させることができるというワケだ。
ソフトウェアで機能を有効化し、スライダーで最小解像度を設定する。解像度は常に最小値まで低下するわけではなく、動きの速さに応じてクオリティ劣化が認識できない範囲で調整される仕様だ |
最小解像度は50/66.6/83.3%の3パターンから選択が可能で、平均23%のフレームレート向上が見込める。これにより、グラフィックス品質を落とすことなく快適なフレームレートを維持できるほか、高価なグラフィックスカードがなくとも、ある程度のゲームが遊べてしまう。ユーザー層を問わずメリットを享受できる機能だ。
有効化できるのは対応するゲームタイトルに限られるが、対応タイトルは将来的にどんどん拡充されていくことになっている。
こちらはメディアブリーフィングで行われた「ボーダーランズ3」のプレイデモの様子。フレームレートが劇的に向上しているが、違和感はまったく知覚できなかった |
ちなみに「Radeon Boost」が効くのは、ユーザーによる激しいアクションを検出した場合のみ。ゆっくりマップを歩いているようなシチュエーションや、そもそもユーザーの動作が存在しないベンチマークテストでは動作しない。
低解像度のコンテンツを鮮明に表示できる、超解像処理の「Radeon Image Sharpening」。機能を有効化してもパフォーマンス負荷はわずか2%。最新版ではDirectX 11のサポートが追加され、エフェクトの強度がスライダーで調整できるようになった |
フレームレートがディスプレイのリフレッシュレートを上回る際、低遅延かつティアリングの発生を抑える「Radeon Enhanced Sync」。画面のチラつきが軽減し、応答性能が向上する |