エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.840
2020.03.13 更新
文:撮影/松野 将太
人気のハンティングアクションゲーム「モンスターハンターワールド: アイスボーン」ではどうだろうか。解像度は1,920×1,080ドットに固定し、画質は“最高”“高”“中”の上位3パターンを選択。APIはDirectX 12を選択し、ゲーム内の探索モードで一定ルートを移動した際の平均フレームレートと最小フレームレートを「OCAT」で取得している。
DirectX 12対応でゲーム自体の負荷が高いこともあり、“最高”時のフレームレートは43fpsと60fpsに満たなかった。プリセットを“高”に落とすことで状況が大きく改善し、60fps動作に近づくため、画質は一段階下げておくことをすすめたい。“中”画質は画面のクオリティーが落ちる割にフレームレートが向上しにくいため、このクラスのGPUではあまり有効な設定とは言えないだろう。いずれにせよ、このクラスのタイトルを多少の画質調整でほぼ快適にプレイできることは大いに評価したい。
セッションの最後に、システムの消費電力をチェックしておこう。テスト方法は、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」を動作させた際の最高値を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した状態をアイドル時として採用し、計測はワットチェッカーで行っている。
電力効率の高さはMax-Qデザインに準拠したノートPCの特徴のひとつだが、「ROG Zephyrus G GA502」はアイドル時12W、高負荷時でも131Wと、消費電力の低さにおいても非常に優秀だ。CPUにTDP35Wの「Ryzen 7 3750H」を採用していることも、電力を低めに抑えられている理由の一つだろう。バッテリー駆動時間の長さにも直結するため、仮にバッテリー駆動状態で使う機会があれば、本製品の省電力性が役に立つときもあるはずだ。
「ROG Zephyrus G GA502」は、CPUに「Ryzen 7 3750H」、GPUにMax-Q準拠の「GeForce GTX 1660 Ti」を採用し、フルHD解像度での快適なプレイ体験と使用場所を選ばないコンパクトさを両立させたミドルゲーミングノートPCだ。フルHD解像度でのパフォーマンスは、「PUBG」や「Rainbow Six Siege」などメジャーなFPSタイトルにおいて画質を選ばない快適さを発揮できる上、多少の画質調整次第では現行の高負荷なAAA級タイトルにも対応できる懐の広さがある。ゲーミングマウス、あるいはゲームパッドさえ用意してしまえば、すぐにPCゲーミングの世界に没頭できる手軽さは何物にも代えがたいものだろう。
加えて、筐体のコンパクトさに起因する可搬性の高さについても言及しておきたい。自宅に据え置きで使うゲーミングPCとして使うのであれば持ち運ぶ機会は少ないかもしれないが、学生ならば長期間の休みに実家へ持ち帰ることも可能であり、友人の家に頻繁に持ち運ぶことも(2kgをやや超える重量さえ許容できれば)それほど難しくない。スペック的にはVRヘッドマウントディスプレイの接続にも対応可能ということで、VRのお供に使うPCとしても悪くないチョイスと言える。用途次第では様々な活用が可能なのも、「ROG Zephyrus G GA502」の大きな魅力であることは間違いない。
協力:ASUS JAPAN株式会社