エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.847
2020.04.02 更新
文:撮影・pepe
続いて筐体周辺の騒音値をチェックしていこう。テスト条件は先ほどの「ベンチマークテスト:CPU/GPU温度」実施中に、トップ、フロント、右側面、左側面から30cm離れた場所にデジタルサウンドメーターを設置し、テスト中の最大値を記録した。
一般的に40dBA程度で図書館、50dBAで静かな事務所、60dBAで会話する程度の騒音レベルとされている。向かって右側面部分はアイドル時49.1dBA、負荷時57.5dBAと最も高く、全体的に騒音値は高い印象だ。筐体はいわゆる静音ケースでないことも要因の一つだが、CPUファンやケースファンのファンコントロール設定がパフォーマンス寄りに設定されているためだろう。静音性を重視する場合はUEFI BIOSからファンコントロールを行い個別に調整したい。
ベンチマークテストの最後は消費電力をチェックする。テスト条件は先ほど同様で、「ベンチマークテスト:CPU/GPU温度」実施中の消費電力を計測した。また、アイドル時は起動直後約5分放置した数値を採用している。
アイドル時の消費電力は53W、意図的に高負荷を掛けるロードテスト実施中の最大消費電力は366Wとなった。評価機に採用されている電源ユニットは700Wのため、システム全体の消費電力にあった80PLUS BRONZEの効率を最大限に引き出す運用設計がされている。
ひとつのパフォーマンスに飛び抜けることなく、どんなタスクや用途もそつなくこなす。驚異的な性能とコストパフォーマンスに優れる第3世代Ryzen 7 3800Xや、最新のRDNAアーキテクチャを採用するRadeon RX 5700の搭載により、ホームユースやビジネスシーンをはじめ、ゲーミングやプロフェッショナル向けのアプリケーション処理にも強く、「ENTA-GR38XRX57-192」は万人受けするスタンダードマシンの代表と言えるだろう。
そして「Enta」をはじめとするマウスコンピューターのPCは、マウスコンピューター 飯山工場(長野県飯山市)で組み立てられている。構成するPCパーツが海外生産であることは当然として、それらを国内で組み上げることによる安心感は、マウスコンピューターの大きな強みだろう。さらに不測のトラブルが起きた場合も、コールセンターは24時間365日対応。メールや公式LINEなど問い合わせ方法も多彩で、サポートページでは所有モデルに合わせた最新のFAQ情報やドライバ・マニュアルがいつでも入手できる。
こうした価格以上の安心や使いやすさを生み出す手厚いサポートは、かつての「バーガーパソコン」時代から変わらない。マウスコンピューターが長年多くのユーザーから支持を集め続けている理由だろう。
協力:株式会社マウスコンピューター