エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.855
2020.04.19 更新
文:撮影/松野 将太
「ASRock Tweak」。使用するGPUのシリーズによって多少画面が変わるが、基本機能は変わらない |
ダウンロードは公式サイトの製品ページにアクセスするのが簡単。Zipファイルがダウンロードされるため、展開してインストールする |
今回紹介したすべてのASRock製グラフィックスカードで使用できるオーバークロック用のユーティリティ「ASRock Tweak」を紹介しておこう。いずれも公式サイトの製品ページから、「サポート」をクリックし、「ダウンロード」タブを選択することでダウンロードページにアクセス可能だ。
3種類のOCプロファイルの適用やユーザーモードによる手動OC設定、ファン回転数の制御に加え、GPUおよびメモリ使用率やGPUターゲットクロック、ファン速度やGPU温度などのモニタリングが主な機能となる。UIはシンプルで、起動直後の画面からほとんどすべての設定にアクセスできるため、使い勝手は良好だ。
OCプロファイルは「OC Mode」「Silent Mode」の2種類。少しでも性能を出したいのであれば、特に何も考えず「OC Mode」を適用してしまっていい |
OCプロファイルは、上部2段目のタブに用意されている「OC Mode」あるいは「Silent Mode」を選択することで適用可能だ。動作クロックなどが自動的に設定され、「OC Mode」では性能の向上、「Silent Mode」では静粛性の向上に期待ができる。ワンボタンで無理のない範囲のオーバークロックを実施してくれるため、初心者でも簡単に設定できるのが強みとなる。設定を元に戻したい場合は、「Default」タブをクリックするだけだ。
「User Mode」ではスライダー調整によるGPU、メモリのターゲットクロック変更に加え、ファンスピードやパワーリミットの調整が可能。あえてクロックを下げるような使い方もできる |
同じく上部2段目のタブに用意された「User Mode」は、GPUおよびメモリのターゲットクロックを自動で調整するためのモード。選択することで一定の範囲でターゲットクロックを決められるスライダーが出現し、これをドラッグして動かすことで自由度の高いOC設定が可能となる。ただし設定の幅が大きいぶん、場合によってはPCの動作が不安定になることもままあるため、その点は注意が必要だろう。
なお「User Mode」の適用中に限り、画面右側の「Fan Tuning」に追加設定が出現し、GPU温度に応じたファン回転数と「MAX Power Limit」を手動調整できるようになる。オーバークロックのために静粛性を犠牲にしてファン回転数を上げてもいいし、あえてオーバークロックしないままファン回転数だけを調整するのもいいだろう。また、高い動作クロックでPCを安定させたい場合、「MAX Power Limit」を調整することで改善する場合がある。このあたりは中~上級者向け設定と言えるが、納得いくまで突き詰めてみるのもいいだろう。
OS起動時に自動でソフトを立ち上げるかどうかなどを設定できる「Preferences」タブ。ちなみに選択できる言語は英語か中国語(簡体字、繁体字)のみ |
ちなみに最上段の「Preferences」タブは、言語設定やOS起動時に「ASRock Tweak」を起動させるか否か、起動時にシステムトレイへ最小化させるかなどの細かな設定を変更できる。頻繁に操作するか、モニタリングに使うようであれば、チェックボックスをオンにしておくといい。