エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.860
2020.04.29 更新
文:撮影・こまめ
ここからは「GP75 Leopard」の性能について、ベンチマーク結果を交えながら解説しよう。今回試用したのは上位モデルの「GP75-10SFK-009JP」でCPUは「Core i7-10750H」、メモリ容量は16GB、ストレージは512GB M.2 SSD + 1TB HDD、グラフィックスは「GeForce RTX 2070」の構成だ。
なおベンチマークテストの実施あたりWindows 10の電源プランは「バランス」に、「Dragon Center」の「User Scenario」は「Extreme Performance」に設定した上で、さらに「Cooler Boost」に有効にしている。ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミングなどで大きく変わることがあるため、あくまで参考値として考えていただきたい。また文中で触れている他パーツとの比較値は、筆者調べによるものだ。
まずはCPU性能を計測する「CINEBENCH R15」および「CINEBENCH R20」の結果から。
「GP75 Leopard」で使われている「Core i7-10750H」 と従来のゲーミングノートPCで使われていた第9世代の「Core i7-9750H」の結果 (筆者計測の平均値で、計測台数は20台程度)を比較すると、マルチコア性能でスコアが10%程度上回る結果となった。PC本体の冷却性能が影響しているためこの結果が「Core i7-10750H」本来の実力というわけではないが、旧世代のモデルよりもパフォーマンスアップしていると考えていいだろう。
512GB M.2 SSDのアクセス速度を計測したところ、シーケンシャルリードで約3,399MB/秒と非常に優れた結果となった。ランダムアクセスについても非常に優秀だ。ちなみに評価機ではWDの「SN730」512GBモデルが使われていた。1TB HDDについては標準的な結果だ。
「CrystalDiskMark 7.0.0 x64」によるアクセス速度計測結果。左が512GB M.2 SSDで、右が1TB HDD |
3Dベンチマークソフト「3DMark Version 2.11.6866」から、フルHD環境でのDirectX 12のパフォーマンスを計測する「Time Spy」の結果は以下のとおり。
スコアについては、前世代の「Core i7-9750H」+「GeForce RTX 2070」の組み合わせとあまり変わらない結果だった。ただしCPU性能が向上している影響で、総合スコアでは従来モデルを若干上回っている。ミドルハイクラスのゲーミングノートPCとしては、十分なパフォーマンスだ。
同じく「3DMark Version 2.11.6866」から、DirectX 11のパフォーマンスを計測する「Fire Strike」の結果について。
専用GPUとしてミドルハイの「GeForce RTX 2070」を搭載していることもあり、非常に優れた結果が出ている。標準搭載のフルHDディスプレイでゲームをプレイするぶんには、まったく問題ないと言っていい。外付けディスプレイを利用する場合なら4Kは厳しいものの、WQHDあたりならなんとかなるはずだ。
フルHDの「Fire Strike」の結果で前世代の「Core i7-9750H」+「GeForce RTX 2070」の組み合わせ (筆者計測の平均値)と比較すると、わずかではあるがスコアは上昇している。CPU性能が高いほうが、よりゲームを快適に楽しめるということだ。