エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.869
2020.05.17 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ASUS「Mini PC PN60」シリーズ (6月5日発売) PN60-BB7088MH(Core i7モデル) 市場想定売価税込73,800円 PN60-BB5087MH(Core i5モデル) 市場想定売価税込59,800円 製品情報(ASUS JAPAN株式会社) |
フットプリントは小さいが性能も低いという、ミニPCの頼りないイメージは、以前からだいぶ様変わりした。搭載するCPUと内蔵グラフィックス(iGPU)の性能が向上したことにより、いまや実用性の幅も大きく拡大。手のひらに乗るサイズ感はそのままに、その気になればゲームもそれなりの品質で遊べてしまう。拡張性に配慮したモデルも数を増やしており、ひそかに“面白い存在”として自作シーンでも注目を集めている。
まさに手のひらサイズといった表現がピッタリな、ASUSのミニPC「Mini PC PN60」シリーズ。新たに上位スペックを搭載したベアボーンが発売される |
そして、ミニPCの代表格であるNUC登場以前から同様の製品を手がけてきたASUSは、このカテゴリにおける先駆者の一角。今回はそのASUSから近く販売が開始される、115mm角のコンパクトデスクトップ「Mini PC PN60」シリーズの最新モデルを取り上げる。
従来はCore i3ベースの完成品のみだったところ、このほどCore i7/Core i5を搭載したベアボーンキットが新登場。さらなる高性能化が期待できるのはもちろん、好みのパーツを組み合わせられる自作要素が追加されたというワケだ。
新たにラインナップに加わったのは、Kaby Lake R世代の省電力CPUである4コア/8スレッド対応のCore i7-8550U(最大4GHz/キャッシュ8MB/TDP15W)を搭載する「PN60-BB7088MH」と、同じく4コア/8スレッド対応のCore i5-8250U(最大3.4GHz/キャッシュ6MB/TDP15W)搭載モデル「PN60-BB5087MH」。いずれもメモリとストレージを追加することで完成するベアボーンキットだ。
メモリはDDR4-2400MHz対応のSO-DIMMスロット2基を備え、最大32GB(16GB×2)を実装可能。ストレージは2.5インチSATA SSD/HDD(SATA3.0/6Gbps)に加え、PCI-Express接続のM.2 NVMe SSDを搭載できる。
パッケージの外形寸法は、実測で幅288mm、奥行き66mm、高さ174mm。エントリークラスのグラフィックスカードに近いパッケージサイズで、合わせて購入したメモリと、ストレージと一緒に、容易に店頭からお持ち帰りできそうだ |
グラフィックスはCPU内蔵のIntel HD Graphics 620で、画面出力はHDMI×2とDisplayPort(USB Type-C)の3系統を装備。4K/60Hzの大画面出力や最大2画面の同時出力に対応している。また、ギガビットLANに加え、内蔵の無線LANモジュールによる802.11ac無線LAN+Bluetooth 4.2をサポートするなど、ネットワーク環境も万全だ。
なお、今回はCore i7-8550U搭載モデル「PN60-BB7088MH」を借り受け、検証に使用している。それでは次項から、早速外観を含めたチェックを進めていこう。