エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.875
2020.05.29 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
「View 51 TG ARGB」の第一印象は、実に”近頃のThermaltakeらしいPCケース”だ。フロントとトップ、さらに左側面に強化ガラスを採用し、まるでショーケースの様相。そして3基のアドレサブルRGBファンを標準で装備し、追加投資無しでドレスアップされたPCが完成する。ビジネス用途とは完全に一線を画し、PCを存分に楽しむユーザーに向けて企画・設計されている。
View 51 TG ARGB(型番:CA-1Q6-00M1WN-00) 市場想定売価税込21,780円前後(2020年5月1日発売) 製品情報(Thermaltake / 株式会社アスク) |
そして内部はデュアルチャンバー構造を採用。左右にエリアを分けたセパレート設計と、内部パーツが細部まで分解可能な「Dismantlable Modular Design」を採り入れた。もちろん水冷システムのために開発された「Tt LCS Certified」認証モデルである点もアピールポイントとして忘れてはならない。これらの特徴を詰め込んだ「View 51 TG ARGB」は、「2020年前半のメイン機種」(代理店)として、大いに期待されている。
本来内部構造セッションで解説すべきだが、「View 51 TG ARGB」を特徴付けるデュアルチャンバー構造を視覚的に理解しておきたい。そこで、まずはほぼフレーム状態にした本体を上から眺めてみよう。
正面右側の空間は真ん中付近で段差を設け、リア側はさらに広くスペースが割かれている事がよく分かる。なお間仕切りはスチール製で、シャーシにはリベット固定されている |
大型ファン等の装備品に目が行くが、ここで注目して欲しいのが正面右側部分が段差を設けた「別室」になっている点だ。ミドルタワーPCケースであれば”裏配線スペース”にあたる部分だが、このPCケースでは構成パーツが搭載できるだけの十分な空間が確保されている。具体的には電源ユニットやストレージが該当するが、このようにセパレート設計にする事で、内部レイアウトが最適化されている。ここが「View 51 TG ARGB」最大の特徴であり、本稿では正面左側を「左エリア」、正面右側を「右エリア」と称し、解説を進めて行く事にする。
続いてスペック表から「View 51 TG ARGB」の概要を掴んでおこう。ケースタイプはフルタワーにカテゴライズされる大型筐体で、素材にはSPCCおよび強化ガラス、ABS樹脂等のプラスチック部品で構成される。対応フォームファクタはE-ATXを筆頭に、ATX、MicroATX、Mini-ITXで、市場に流通するコンシューマ向けマザーボードのほとんどが搭載できるだろう。なお、E-ATX規格については”up to 10.5″ wide”との断り書きが確認できる。つまりフルサイズE-ATX規格である305x330mmではなく、正確には305×267(10.5インチ)mmのSSI-CEB規格対応という事になる。
外形寸法は幅315mm、奥行き525mm、高さ550mmとされ、特に横幅の広さが数値から読み取る事ができる。ちなみに重量は空の状態でも14.95kg。外装パッケージは幅382mm、奥行き604mm、高さ621mmとされ、店舗での購入時にはカートの用意と多少の気合いが必要だろう。
「View 51 TG ARGB Snow Edition」(型番:CA-1Q6-00M6WN-00)も同時発売。最近では静かなブームのホワイト筐体だけに、こちらも人気が出そう。市場想定売価はブラック同様税込21,780円前後 |