エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.876
2020.05.31 更新
文:/撮影・pepe
組み立てが完了したところで外観のチェックに入ろう。ベゼルは三辺狭額縁仕様で、下部のみ22mm程度の幅がある。全体的にシンプルで派手な装飾等はなく、アームやスタンドの形状もオーソドックスな印象だ。背面を確認すると、向かって左側にOSD操作用のコントロールボタン、右側には「G32QC」のロゴと、やや左上に防犯用のケンジントンロックを備える。スタンドの中央部分はケーブルマネジメント用のホールを備え、煩雑になりがちなケーブルを通してまとめることができる。
LEDイルミネーション等の機能は一切なくシンプルなデザイン |
OSD操作用のコントロールボタンはジョイスティックタイプ | 背面向かって右側には「G32QC」のロゴとケンジントンロックが確認できる |
スタンドの中央部分はケーブルマネジメント用のホールを備える |
曲率の1,500Rとは半径1,500mmの円周と同じ湾曲であり、値が小さくなればディスプレイが湾曲し、大きくなればフラットになることを意味する。写真では分かりにくいが、32型のパネルサイズも相まって、ディスプレイの中心に入ると包み込まれるような感覚だ。
正面からでは分かりにくいが、視点を変えるとその湾曲具合が分かるだろう |
「G32QC」の角度調整機能は、+20°~-5のチルトと、アームのエレベータにより100mmの昇降を可能にする上下高さ調整を備える。アームやスタンドの形状を見れば予想はつくが、スイベルやピボットなどの調整はできない。
前後画面角度を調整する+20°~-5°のチルト |
エレベータアームを利用した100mmの上下高さ調整機能 |
外観を確認したところでいよいよ電源を入れて映り具合を確認しよう。液晶パネルは高コントラストなVA方式で、IPSパネル並の水平/垂直178°の広視野角表示が可能だ。
左右に傾けるとやや輝度が低下し、色かぶりを確認できる |
上下に傾けた際もやや輝度が低下し、色かぶりを確認できる |
パネルは湾曲しているため、特に左右に傾けた際は手前側で輝度の低下や色かぶりを確認できるが、VAパネル特有のメリハリがあり、3,000:1の高コントラスト、輝度は350 cd/㎡と明るい。ポジションに対する見え方はシビアだが、液晶パネルの中心に入るとその性能を最大限に発揮しているのが分かる。
液晶パネルの中心に入れば、VAパネルの特有の高コントラストを発揮する |
色深度は8bitで表示色は約1,670万色、色域はデジタルシネマ向けの広範囲色域であるDCI-P3を94%カバー、さらに一般的なデジタルデバイスで広く使用されるsRGBを124%カバー、VESAのHDR規格である「DisplayHDR 400」に準拠しており忠実で豊かな色彩表現が可能だ。
HDRについてはWindowsのディスプレイ設定から「Windows HD Color」を有効化することができる |