エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.882
2020.06.26 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
次は、定番ストレステストの最新版「OCCT 6.0」を動作させてみよう。「GPU:3D」と「CPU:OCCT」のデータセットを組み合わせ、電力を消費するコンポーネントに最大限の負荷をかける「Power」プリセットを選択。フルロード環境を再現し、テストを30分間動作させた際の挙動を確認する。
さすがにハイレベルの負荷がかかるテストだけに、消費電力は今回の検証において最も高い最大525Wまで上昇していた。
まずグラフを確認すると、これまた極めてフラットな形状。最大級の強力な負荷がかかっているため、変動幅こそ拡大しているものの、最小値の11.827Vをマークするのはテスト開始時のみ。その後は11.880Vまたは11.933Vで推移しており、その安定性は定格差0.01%以内に収まっている平均値(11.919V)からも明らかだ。常に一定の出力を維持できるのが優れた電源ユニットの条件だが、それを見事に満たす結果と言える。
なお+5Vは、最大/平均/最小値がすべて同じ。+3.3Vも最大/平均値がピタリ同じ数値をマークしているなど、あらゆる電圧変動が極めて安定していることが分かる。
続いてのテストは、3Dベンチマークの大定番である「3DMark」を動作させ、高負荷な3D描画シーンにおける挙動を見ていこう。テスト項目はDirectX 12対応の4Kストレステスト「Time Spy Extreme Stress Test」をチョイス、20回ループで10分間続くテストを3周分(約30分間)実行している。
ちなみにテスト中の消費電力は最大445Wと、これまでに比べてややマイルドに収まった。電力変換効率としては、ほぼ理想的な環境で動作していたことになる。
高負荷がかかった状態において、安定した出力を維持できているのは、フラットなグラフ波形からも明らかだ。例によってテスト開始時に一瞬出力が落ち込む以外は、最大値の11.986Vまたは11.933Vで推移していた。+5Vと+3.3Vもほぼ動揺はなし。主にグラフィックスカードが活躍するタスクにおいても、システムに常に安定した電力を供給する信頼性に変わりはない。