エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.887
2020.07.07 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
ここからは、CPUの違いによるグラフィックス性能への影響をチェックしていこう。まずはAPIにDirect X12を使用する、定番3Dベンチマーク「Time Spy」のパフォーマンスをチェックしていく。なおプリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方で計測を行った。
3Dグラフィックス関連のベンチマークでは、珍しくマルチスレッドへの最適化が進んでいる「Time Spy」。いずれのプリセットでも、マルチスレッド性能の通り、Ryzen 9 3900XT、Ryzen 9 3900X、Ryzen 7 3800XT、Ryzen 5 3600XTの順に並ぶきれいな結果。またコア数だけでなく、クロックも1段下がるRyzen 5 3600XTは、Ryzen 7以上のCPUに比べるとやや落ち込みが大きいことは覚えておく必要がある。
続いて、APIにDirect X11を使用する「Fire Strike」のパフォーマンスもチェックしていこう。こちらも3種類全てのプリセットで検証を行っている。
最も負荷の軽い「Fire Strike」では、Ryzen 7 3800XTが最も高く、Ryzen 9 3900XとRyzen 9 3900XTはほぼ横並び、Ryzen 5 3600XTはそこから1段落ちるスコア。また「Fire Strike Extreme」や「Fire Strike Ultra」では、上位3モデルの差が横並びになる一方で、やはりRyzen 5 3600XTはやや落ち込みが大きい。APIに関係なく、処理の重いゲームをプレイする場合は、GPUはもちろんのこと、CPUも8コア以上の高性能な物を選びたい。
次に⼈気MMO RPGの最新アップデート版「ファイナルファンタジーXIV: 漆⿊のヴィランズ」公式ベンチマークテストの結果も確認しておこう。
グラフィックス性能が飽和しているフルHD解像度(1,920×1,080ドット)やWQHD解像度(2,560×1,440ドット)では、CPUの性能がスコアに直結し、Ryzen 7 3800XTが最も高いスコア。また「ファイナルファンタジーXIV︓漆⿊のヴィランズ」は、マルチスレッドへの最適化があまり進んでいないようで、ここまで振るわなかったRyzen 5 3600XTが、Ryzen 9 3900XTやRyzen 9 3900Xに迫る(一部超える)などかなり健闘している。なお4K解像度(3,840×2,160ドット)では、CPUよりGPUの影響が大きいようで、スコアはいずれも横並びだ。