エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.895
2020.08.01 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
「MAG B550 TOMAHAWK」がもつ出力豊かな電源回路を生かして、「Ryzen 9 3900XT」のパフォーマンスアップを狙ってみよう。「CINEBENCH R15」と「CINEBENCH R20」、「3DMark」のテストが完走することを条件に、コアクロックと電圧の調整を試してみることにした。
動作クロックと電圧のみを調整する簡易チューニングで、動作クロックは4.5GHzに設定。電圧は1.452V時点で安定して動作してくれた |
シングルタスクでもマルチタスク処理の際でも、動作クロックは最大4.5GHz程度で動作している |
「Click BIOS 5」で全コア4.5GHz動作に設定したところ、自動の電圧調整では1.5Vオーバーまで昇圧。動作が安定しなかったため、1.452Vまで引き下げたところ問題なく動作した。引き続き、実際のテストにおけるパフォーマンスアップの効果を見ていこう。
まずはCPUパフォーマンスの変化を確認するために、定番のレンダリングベンチマークテスト「CINEBENCH R15」を実行。オーバークロックでどの程度スコアがアップするかを見ていこう。
当初よりシングルスレッド処理では4.3GHz程度で動作していたこともあり、シングルコアテストの結果にそれほど変化はない。しかしマルチコアテストではクロックアップの真価を発揮。10%以上スコアが変動するなど、性能向上がはっきり数値として現れている。定格では全コア4GHz程度での動作だったため、全コア4.5GHz動作との違いは、やはり大きいようだ。
「CINEBENCH R20」の方は、よりメニーコアCPUに最適化されたテストだが、こちらも傾向は「CINEBENCH R15」と変わらない。シングルコアでは200MHz程度のクロックアップのため、スコアは微増といったところ。それに対してマルチコアテストでは、全コア4.5GHz動作の効果が現れており、10%以上の差がついている。マルチタスク処理においては、よりオーバークロックの恩恵を実感できそうだ。