エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.896
2020.08.04 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
今や、”魅せる”を軸にとしたPCケースは、数え切れないほど市場に流通している。美しく発光するRGB LEDファンや、LEDストリップ等のイルミネーション機能は成熟期に入り、”いずれも劣らず”といった状況。特徴的だったはずの魅せる仕掛けは、もはや特筆すべきアピールポイントとしては説得力が薄れている。そんな中、自作市場へ新たに投入された「MasterBox MB511 ARGB」(型番:MCB-B511D-KGNN-RGA)は、同社が得意とする高冷却設計と、イルミネーションの発光にひと工夫を加えた自信作。市場想定売価税抜12,298円の普及価格帯に位置付けるミドルタワーPCケースとして、要マークの1台と言える。
Cooler Master「MasterBox MB511L ARGB」(型番:MCB-B511D-KGNN-RGA) 市場想定売価税込12,298円(2020年5月28日発売予定) 製品情報(Cooler Master) |
いつもなら検証を進める内にギミックを紹介するところ、イルミネーションにおける最大のアピールポイントを真っ先にご紹介しよう。「MasterBox MB511 ARGB」はフロントに120mmファンを3基標準で装備し、アドレサブルRGB LEDがシステムと同期して鮮やかに発光する。ここまではありがちな仕掛けだが、前面には「ファインメッシュ」と呼ばれる、埃の侵入を防ぐフィルターを装備し、十分な通気性を確保。さらにアドレサブルRGB LEDは光の屈折によるハロ現象を生み出し、これまでにないイルミネーションを楽しむ事ができるワケだ。最終セッションでは実際に発光させている様子をご覧頂こう。
実機に触れる前に、スペック表から「MasterBox MB511 ARGB」の概要をチェックしておこう。対応フォームファクタはE-ATX、SSI-CEB、ATX、MicroATX、Mini-ITXとされる。ただし若干の注釈があり、E-ATXについては幅約272mmまでの制限がある。フルサイズのE-ATX規格は搭載できない事を覚えておこう。なおサーバー規格であるSSI-CEBは数字上でほぼピッタリと収まるはず。ただしATX規格以上のマザーボードをチョイスした場合、一部のケーブルマネジメント機構(スルーホール)が使用できなくなる旨、製品情報に記載されていた。
外形寸法は幅が217mmで一般的なミドルタワーサイズ。さらに奥行きは496mm、高さは469mmとされ、重量は6.59kg。素材にはスチールとプラスチック(ABS樹脂)、さらに左サイドパネルには強化ガラスが使用されている。
パッケージサイズは幅285mm、奥行き555mm、高さ555mm。付属品および梱包材を含む総重量は8.17kgとされ、店頭からの持ち帰りはできるだろう |