エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.897
2020.08.06 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕/取材:Tawashi
GALLERIA新型筐体の概要を把握したところで、実機による検証を行う。自作PC国内市場ではメジャーなブランドとあって、既にたくさん露出されている新筐体。さすがに出遅れ感は否めないが、ここはエルミタらしく、いつもの撮って出しレビューの体で徹底検証を進めていこう。なお取り上げるのは「ガレリア専用 SKケース(ATX)スタンダード」。ガンメタリック塗装のミドルタワータイプで、編集部選定ではなく株式会社サードウェーブのチョイスにより届けられたマシンだ。”マシン”と呼ぶのはPCケース単体ではなく、実際に組み込まれた状態の「GALLERIA ZA9C-R80T」であるから。執筆現在の基本構成売価は税抜289,980円のハイエンドモデルで、「GALLERIA ZZ」の後継モデルになるそうだ。
完成品として貸し出された「ガレリア専用 SKケース(ATX)スタンダード」。あくまで筐体メインで検証を行うが、組み込まれた状態の要所も合わせてご紹介しよう |
やはりPCケースで真っ先に目に行くのがフロントパネルデザインだろう。リニューアルされた新作の「顔」は、立体感や光沢感などに頼らない、シンプルなフラットデザインを採用。マットブラック塗装の前面にはゲーミングデスクトップPCをアピールする、GALLERIAのロゴがあしらわれている。これを嫌う人はそもそもGALLERIAを選ばないだろうが、ロゴデザインは決して控え目ではないものの洗練された現代風のものだけに、まったく悪くない。その他装飾はないが、今では珍しくもある5.25インチオープンベイのベゼルが、標準装備である事を匂わせている。
パネル素材はプラスチック。シャーシへの固定には左右各2本のネジと、左右各3本のピンが使われており、着脱作業には両サイドパネルを一旦取り外す必要がある。基本BTO(Build To Order)での販売になるため、エルミタ読者のような熱心な自作派ではない限り、フロントパネルを取り外すことはそうないだろう。機会があるとすれば、ラジエターまたは冷却ファンの増設、光学ドライブの増設、もしくは付着したホコリの掃除などが挙げられる。いずれにせよ、メンテナンス性は悪くない。
フロントパネルに内蔵されたLED用に正面右下の穴からケーブルが配線済み。無理に引き剥がすと断線する可能性があるので注意が必要 |
両サイドパネルを外すと露わになる固定用ネジ。この他にも一般的なピン計6本も使用。前者は輸送時などのトラブルでフロントパネルが簡単に外れないようにするためのものだろう。なおフロントパネルとシャーシは密着しておらず、約30mm浮いた状態で固定されていた |
正確には「ななめ45度コンソールパネル」と呼ばれる、スイッチ&各種アクセスポート。ミドルタワーPCケースは床置きが大多数だけに、椅子に座った状態で自然に手が触れる距離に、アクセスポート類をレイアウトするパターンは多い。まず左端の正方形はPowerスイッチで、電源がONになると外周が発光する仕組み。隣はResetボタンで、USB3.2 Gen.1 Type-Aポートx4、さらにAudioのOUTとINが用意されている。なおコンソールパネル部はフロントとトップの色とは異なり、いわゆるガンメタリックで塗装。配色を変えることで境界線がデザインされている。