エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.897
2020.08.06 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕/取材:Tawashi
右サイドパネルを外し、マザーボードトレイ背面側をチェックしてみよう。いわゆる裏配線スペースとなる面には、複数のケーブルが無駄なく配線されている様が見て取れる。これまで多くのオリジナルブランドPCを見てきたが、必要以上に結束バンド等が使われていないにも関わらず、整然と処理ができている点が興味深い。今回の評価サンプルも例外ではなく、一見何気なく配線されているようだが、おのおの経路や迂回路などを辿ると、システムと筐体に最も良い状態でレイアウトされている事が分かった。
マザーボードトレイ背面やボトムカバー内部の空きエリアを上手に使ったケーブルマネジメント。オリジナルPCケースの最新モデルとあって、スルーホールのレイアウトや結束バンド固定用クリップの用意など、非常によく考えられている |
製品サイトには型番の記載が無かったが、評価サンプルにはASUS「PRIME Z490-P」が使用されていた。2020年4月にリリースされたASUS Z490搭載「PRIME」シリーズ3モデル中のミドルレンジ。多くのBTOで採用される同シリーズから、堅実な1枚がチョイスされている。なおカスタマイズによるマザーボードの変更はできない。
CPUクーラーにはサイズ「虎徹 MarkⅡ」(型番:SCKTT-2000)が搭載されていた。2017年発売のベストセラーで、エルミタでも詳細検証をお届けしたサイドフロー型CPUクーラーの代表格。ちなみにCPUクーラーの換装はカスタマイズ項目にないものの、グリスは標準のノーマルグリスからThermal Grizzly「TG-K-001-RS」、ダイヤモンド92%含有グリス「IDC7C」、ナノダイヤモンドグリス「OC7」、純度99.9%のシルバーグリス AINEX「AS-05」が選択できる。
ヒートシンクはバックプレートによるネジ留め式。CPUとの確実な密着のみならず、輸送事故を避けるにはプッシュピンタイプよりもガッチリ固定できるネジ留め式が向く。なお搭載ファンは「KAZE FLEX」120mmで、300±200rpm~1,200rpm±10%(4~24.9dBA/16.6~51.17CFM)の静音タイプ |