エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.912
2020.09.21 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影・pepe
製品の概要を把握したところで、ここからはCFD「PG3VND」シリーズを画像でチェックしていこう。フォームファクタはM.2 2280、コネクタの形状はM-Keyで、全てのモデル両面実装デザインを採用。ちなみに主要なコンポーネントはPhison「PS5016-E16」の他、4枚のNANDフラッシュ(裏表各2枚)と、2枚のキャッシュ用DRAM(裏表各1枚/500GBは表面1枚のみ)というNVMe M.2 SSDおなじみのシンプルな構成だ。
製品シールが貼り付けられていない表面には、コントローラ、2枚のNANDフラッシュ、1枚のキャッシュメモリを搭載 |
製品シールを剥がした裏面。こちらには2枚のNANDフラッシュ、1枚のキャッシュメモリを搭載 |
コントローラはPCI-Express4.0に対応するPhison「PS5016-E16」 |
1TBモデルのNANDフラッシュは容量256GBのWestern Digital「BiCS4」である「DABBG65AWV」を4枚搭載 |
2TBモデルのNANDフラッシュは容量512GBの「DABHG65AWV」 | 500GBモデルのNANDフラッシュは容量128GBの「DA7AG65AWV」 |
1TBモデルのキャッシュメモリは、容量512MB、DDR4-2400駆動のSK Hynix「H5AN4G8NBJR-UHC」を2枚搭載 |
2TBモデルのキャッシュメモリは、容量1GB、DDR4-2400駆動のSK Hynix「H5AN8G8NAFR-UHC」を2枚搭載 | 500GBモデルのキャッシュメモリは、1TBモデルと同じ「H5AN8G8NAFR-UHC」を1枚搭載 |
ここからは、各種ベンチマークテストを使いCFD「PG3VND」シリーズの実力を検証していこう。まずは公称転送速度が最も高速な1TBモデル「CSSD-M2B1TPG3VND」のスコアから見ていく。なおテスト用のPCには、第3世代RyzenシリーズのハイエンドモデルRyzen 7 3800XTと、AMD B550チップセットを採用するASRock「B550 Taichi」を使用。ベンチマークソフトは「AS SSD Benchmark 2.0.6821.41776」「CrystalDiskMark 7.0.0」「HD Tune Pro 5.75」「ATTO Disk Benchmark 4.00」の4種類で、OS、ドライバ、ベンチマークテストをインストールしたシステム用SSDは別途用意した。
まずは最も公称スペックが高速な1TBモデルから検証を開始。ファームウェアのバージョンは「EGFM13.0」だった |
まずは「AS SSD Benchmark 2.0.6821.41776」を使い、基本的なパフォーマンスと圧縮率の影響を確認していこう。
【AS SSD Benchmark 2.0.6821.41776:総合ベンチマーク】 |
【AS SSD Benchmark 2.0.6821.41776:Compression-Benchmark】 |
総合ベンチマークのスコアは、シーケンシャルアクセスが読込約4,260MB/sec、書込約3,850MB/secで、いずれもPCI-Express3.0(x4)の限界を突破するPCI-Express4.0(x4)SSDらしいスコア。またランダムアクセスも読込約2,170MB/sec、書込約3,070MB/secと高速で、総合スコアはシングルSSDにもかかわらず7,680ポイントを獲得した。
続いて「Compression-Benchmark」を確認すると、書込はほぼフラットなグラフ。一方、読込については右肩上がりで、圧縮率が上がるに従って性能が向上していることがわかる。
「CrystalDiskMark 7.0.0」でも圧縮率の影響を確認していこう。計測はデータサイズを1GiBに固定。データ形式は圧縮率の低い「デフォルト (ランダム)」と、圧縮率の高い「All 0×00 (0Fill)」の2種類を選択して計測を行った。
【デフォルト (ランダム)】 | 【All 0×00 (0Fill)】 |
読込についてはシーケンシャル・ランダムとも軒並みスコアが上昇。特にシーケンシャルは5,500MB/secを上回る会心のスコア。また書込はシーケンシャルは若干だがスコアが低下。しかしランダムについては、Q32T16、Q1T1ともスコアが上昇している。なおスコアに違いがあったため、以降のテストは「デフォルト (ランダム)」と「All 0×00 (0Fill)」の両方を計測することにした。