エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.917
2020.10.02 更新
文:/撮影・pepe
基本仕様と外観を確認したところで、実際に電源を入れてその映り具合を確認していこう。液晶パネルは高いコントラスト比を実現しやすいVA方式を採用。また応答性にも優れ1ms (MPRT)と早く低残像が期待できる。視野角は水平垂直共に178°とIPSと同等に広く、多少の角度であればその画質に変化はない。
上下に傾けるとコントラストの低下と色被りが確認できる |
左右に傾けると輝度の低下と色被りを確認できる |
パネルが湾曲形状であるため、角度をつけると左右端でその変化が大きくなる印象がある。この角度まで傾ければ画質の低下は認められるが、実際のところこのような状態で使うことはない。むしろこの状態でもしっかりと画面が確認できる十分な視野角を持っていると言えるだろう。
色深度は8bit+FRCで約10億7,300万色、色域はデジタルシネマ向けの広範囲色域であるDCI-P3を90%カバー、さらに一般的なデジタルデバイスで広く使用されるsRGBを100%カバーするほか、3,000:1の高コントラスト比と合わせて従来よりも高精細かつ広色域で表現力の高い画質を実現しており、ゲーム用途はもちろんだが動画観賞などにもその性能を発揮するだろう。
続いては、「Optix MAG272CQR」のゲーミングOSDを起動させてメニューを確認していこう。OSDの制御は十字方向と押し込み操作が可能なジョイスティックタイプの「Naviキー」で操作する。メインメニューを起動させると各種ゲーミング機能を設定する「ゲーム」、特殊な効果を適用する「プロフェッショナル」、画質を調整する「イメージ」、信号入力を切り替える「入力源」、Naviキーのショートカットを割り当てる「Naviキー」、その他各種OSD設定を行う「設定」といった項目が並ぶ。
Naviキーを押し込むとOSDのメインメニューが起動、ゲームモードでは5つの画質プリセットが表示される | 露出を抑え暗部の明るさを持ち上げる「ナイトビジョン」 |
応答速度を設定する「応答時間」 | バックライト強制点滅による残像抑制機能「アンチモーションブラー」 |
設定されているリフレッシュレートを表示させる「リフレッシュレート」 |
カウントダウン式のタイマーを表示させる「アラームクロック」は、1秒刻みでカスタマイズが可能 |
練習用のクロスヘアを表示する「スクリーンアシスタンス」 | ディスプレイ同期を有効にする「FreeSync」は、「アンチモーションブラー」と排他的利用となる |
「プロフェッショナル」項目では追加で4つのプリセットが存在し、合計で9つの画質プリセットを備える | 「イメージ」項目では、輝度、コントラスト、鮮明度などの画質設定を個別に調整することができる |
入力信号を切り替える「入力源」、USB Type-Cは「DP Alt mode」により最大15Wの電力供給にも対応する |
「Naviキー」は、メインメニューに入る前に上下左右に倒すことで、割り当てたショートカット機能を素早く呼び出すことができる。また割り当てる機能は任意で、必要なければ割り当て機能自体を無効化することも可能だ。
「Naviキー」項目から任意の機能をショートカットに割り当て可能 | 上に倒すと「ゲームモード」のプリセット切り替え |
右に倒すと入力信号の切り替え | 下に倒すと練習用のクロスヘアの呼び出し |
左に倒すと「アラームクロック」機能が割り当てられている |
「設定」項目ではOSDメニューの言語設定のほか、イルミネーションのON/OFF、その他の各種OSDのシステム設定に対応する。なおメニューの言語はデフォルトで「日本語」設定となっているが、もちろん「英語」の設定項目もある。
日本語がデフォルト設定になっているため、右も左も分からないという不安は皆無 | 電源スイッチは通常のON/OFFの他に、スタンバイを割り当てることもできる |
「Optix MAG272CQR」にプリセットされる画質モードは全部で9つ、それぞれのプリセットには「FPS」、「レーシング」、「RTS」など便宜上のネーミングが付いているが、必ずしもそのジャンルや用途専用というわけではない。またプリセット以外にも詳細な画質設定は可能なため、自分のプレイスタイルや環境に合わせてカスタマイズすると良いだろう。
「ユーザー」 | 「FPS」 |
「レーシング」 | 「RTS」 |
「RPG」 | 「リーダー」 |
「映画」 | 「デザイナー」 |
「HDR」 |