エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.925
2020.10.27 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
NVIDIA「GeForce RTX 3070 Founders Edition」(国内発売予定なし) 製品情報(NVIDIA) |
日本時間の2020年10月29日22時、NVIDIAの最新アーキテクチャ「Ampere」を採用するアッパーミドル向けGPU、「GeForce RTX 3070」を搭載するグラフィックスカードの発売が遂に解禁される。一足先に発売が開始されたGeForce RTX 3080の下位に位置づけられる製品で、499ドルという手頃な価格ながら先代の最上位GeForce RTX 2080 Tiに匹敵するパフォーマンスが謳われており、「GeForce RTX 30」シリーズの中でも本命との呼び声が高い製品だ。
アッパーミドルながら、GeForce RTX 2080 Tiに匹敵するパフォーマンスを謳うGeForce RTX 3070。ターゲットにしているのは4K未満における高リフレッシュレート環境だ |
NVIDIAの資料によれば、GeForce RTX 2080 Tiとの比較では同等かそれ以上。GeForce RTX 2070からは概ね1.5倍のパフォーマンスアップを実現している |
製造プロセスは、GeForce RTX 3090/3080と同じSamsungの8nm NVIDIAカスタムプロセスを採用。ただし、GPUコアは「GA102」の約半分の規模とされる「GA104」に、メモリもGDDR6Xから、GDDR6へと変更。GeForce RTX 3080と比較するとSM(Streaming Multiprocessor)数は68基→46基、CUDAコア数は8,704基→5,888基、メモリ帯域は760GB/sec→496GB/secへと、いずれも30%以上削減されており、特に高解像度環境での影響は気になるところ。
「GA104」のブロックダイアグラム図。フルスペック版では48基のSMを搭載しているが、GeForce RTX 3070ではそのうち2基が無効化されている |
一方、TGP(Total Graphics Power)は320Wから220Wへと100Wも低下。これに伴い補助電源コネクタは8pinx2から8pinx1に削減(Founders Editionでは12pinへの変換は必要)されている。さらにVGAクーラーの小型化も可能になることから、Mini-ITXケースをベースにしたコンパクトゲーミングPCにも無理なく組み込むことができるようになるはずだ。
「Founders Edition」のカード長は、GeForce RTX 3080から40mm以上も短縮。メーカーのオリジナルモデルでも、デュアルファンクーラーを採用したコンパクトなモデルが用意される予定だ |
主なスペックはベースクロックが1,500MHz、ブーストクロックが1,725MHz、メモリスピードは14Gbps、メモリバス幅は256bitで、メモリ容量は8GB。バスインターフェイスはPCI-Express4.0(x16)で、「GeForce RTX 3070 Founders Edition」の出力インターフェイスはHDMI2.1×1、DisplayPort1.4ax3の4系統を備える。