エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.929
2020.11.05 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
次に⼈気MMO RPGの最新アップデート版「ファイナルファンタジーXIV: 漆⿊のヴィランズ」公式ベンチマークテストの結果も確認しておこう。
GPUへの負荷が高い4K解像度では、CPUに関係なくスコアはほぼ横ならび。一方、WQHD解像度(2,560×1,440ドット)では約4%、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)では約20%もRyzen 5000シリーズがRyzen 3000シリーズを上回る。GPUの性能が飽和するに従って、シングルスレッド性能が大きくスコアに影響してくるようだ。
続いて、RPGゲームの大作「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のベンチマークスコアを確認していこう。
RPGながら重量級のゲームとして知られる「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」。フルHD解像度でもRadeon RX 5700 XTでは、GPUの負荷が大きく、全ての解像度で大きな差は出なかった。「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」で、「Ryzen 5000」シリーズのメリットを発揮するには、まもなく登場する予定のRadeon RX 6000シリーズのような、より高性能なグラフィックスカードが必要になりそうだ。
次に人気バトルロイヤルゲーム「フォートナイト」のスコアを確認していこう。解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類で、グラフィックスクオリティは画質を重視した“最高”と、フレームレートを重視し、画質設定を“低”、3D解像度を“100%”、描画距離を“遠い”に設定した競技向けの“カスタム設定”で計測をしている。
画質を重視した“最高”や、“カスタム設定”でもWQHD/4K解像度では、GPUの負荷が大きく「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」と同じくCPUによる有意な差はみられなかった。一方、“カスタム設定”のフルHD解像度では、Ryzen 5000シリーズがいずれも380fpsを超えるのに対して、Ryzen 9 3900XTは355fps、Ryzen 9 3950Xは330fps弱までしか上がらなかった。フルHD解像度で、フレームレートを追求するならRyzen 5000シリーズを選択する必要がある。
グラフィックス関連ベンチマークのラストは、APIにVulkanを使用するFPSゲーム「Wolfenstein: Youngblood」のスコアを確認しよう。こちらも解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類で、グラフィックスクオリティは最高品質の“マイン・レーベン!”、ベンチマークテストは“ラボ”を選択した。
「Wolfenstein: Youngblood」では、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」と同じくいずれの解像度でもスコアは横並び。やはりGPUの負荷が高いゲームでは、CPUによる影響は小さいようだ。
シングルスレッドを中心に大幅なパフォーマンス向上を果たしたRyzen 5000シリーズ。一方で、公称TDPは105Wに据え置かれているが、実際の消費電力に違いはあるのだろうか。そこで、「CINEBENCH R15/20」実行時の最高値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最低値をアイドル時として、チェックしてみることにした。
省電力機能が有効に働くアイドル時は60W前半で変わらず。高負荷時は、Ryzen 9 3900XTが218.4Wで最高。以下Ryzen 7 5800X、Ryzen 9 3950X、Ryzen 9 5900Xが続くが、その差は最大でも13Wしかなく、個体差と言って差し支えないレベル。CPUクーラーについては、Ryzen 3000シリーズと同じものを用意してやれば特に問題ないだろう。