エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.931
2020.11.12 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
製品の概要を頭に入れたところで、評価サンプルを外装パッケージから取り出し、外観デザインからチェックを開始しよう。事前に届けられた詳細資料によると、最新「Define」シリーズ同様、内部設計はFractal Designが得意とする仕掛け満載の凝りに凝った仕様。今回も気合いを入れて、すみずみ解説していきたい。
まずはフロントパネルデザインからチェックしてみよう。不規則な凹凸で成形された、メッシュフロントパネルは、Fractal Designにしかできないであろう、大胆なデザイン。以前詳細検証をお届けした「Meshify C」を継承し、「Define」シリーズとの違いが最も主張されている部分といえよう。
見る角度による影の変化から、捕らえどころのないテクスチャは、独特な質感を想像させる |
当初、好みの分かれるところとして、なかば懸念材料だったが、市場でのウケは思いのほか良かったのだろう。こんな大胆なデザインは、Fractal Designしかできない |
独特で大胆なフロントパネルデザインは「Meshify C」のそれだが、「Meshify 2」では新たに開閉ドア機構を用意した。まずは初見となる開閉状態をご覧いただこう。
右開きの開閉ドアは、メタル製フロントパネルとABS樹脂製防塵フィルタが解放状態になる。開いた状態でのシャーシ面には、標準装備品となる140mmファン2基が露出。たとえば5.25インチオープンベイなど、解放状態でアクセスできる実用品は見当たらないが、「Meshify 2」の新たな試みとして改良が加えられている点は評価すべきだろう。少なくとも開閉ドア備え付けの防塵フィルタのメンテナンス性には貢献できているはずだ。
開閉式にする必要性はさほど高くないものの、細部で進化した筐体である事が感じられる | 下部左のFractal Designロゴは、外周を凹ませることでグリップの役割を果たしている |
青い丸で囲んだ3箇所が、開閉ドア機構の蝶番部分。最大まで解放した状態でドアを手前に引くと、蝶番から外れる仕組み。なかなかよくできている |
ABS樹脂製のフロントパネルは左右各3本のファスナー(ピン)で固定。開閉ドアを構成するABS樹脂製の枠部分もろとも取り外しができる |