エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.931
2020.11.12 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
次に多彩なドライブベイレイアウトを個別に見ていこう。まずメインとなるのが、ボトムカバー内部に格納されている、ケージタイプのシャドウベイユニットだ。ここにはスチール製の2.5/3.5インチドライブ共用トレイが、2セット分搭載されている。ユニット自体はボトム面に4本のネジで固定されており、搭載位置の変更が可能。スペースを分け合う電源ユニットやフロント部増設のラジエターとの兼ね合いで、ポジションを決めるといいだろう。
なお、ユニット自体を取り外す事も可能。取り出しは、ボトムカバーの「シュラウドインレー」を解放した状態、または電源ユニット搭載スペースとなる後方の開口部からの2パターン。トレードオフとしてはバランスが悪いが、ボトム面に冷却ファンまたはラジエターを設置した場合などを想定。必ずしも現実的ではないが、それだけ多彩なスタイルが選択できるという幅の広さは「Meshify 2」の特徴でもある。
2.5/3.5インチ共用トレイをスチール製にするあたりはFractal Design流。HDD固定には「HDD Dampener」と「3.5” Drive Screw」を使用。SSD固定には「Mounting Screw (M3)」を使用する |
右サイドパネルを外した状態でマザーボードトレイの左手を見ると、四角形のブラケットがネジ留めされている。これは「Universal Multibracket」で、パーツ名通りのマルチな使い方ができるワケだが、使用するには事前作業が必要。まずは左サイドパネル側から固定面の裏手にあたる面をカバーするABS樹脂製パネルを取り払い、裏面からネジ留めされた「Universal Multibracket」を外す。ここで厄介なのは、ABS樹脂製パネルは、フロントに装備される2基の140mm標準ファンを一旦取り外さなければならない。この作業は相当面倒で、「Meshify 2」の要改善点のひとつとして、設計の見直しを願うばかりだ。
ABS樹脂製パネルは3箇所のツメで固定されているため、取り外しに工具は不要。「Universal Multibracket」自体は計4箇所でネジ留めされている |
取り外したスチール製の「Universal Multibracket」には、2.5インチSSDまたは3.5インチHDDがマウント可能。ドライブを搭載した状態で元の位置に固定するか、トップパネルの冷却ファン固定用スリット(ネジ穴)を利用して設置も可能。さらにボトムカバーの「シュラウドインレー」に設けられた穴を利用し、ネジ留めする事ができる。
マルチに活躍するブラケットは、「Universal Multibracket – Type A」(型番:FD-A-BRKT-003)として単品で入手が可能。オプションパーツでストレージ収納力がアップできるというワケだ |
ドライブベイレイアウトの最後は、CPUクーラーメンテナンスホール下の空きエリアを活用した、2.5インチドライブトレイ。ここには2枚の専用トレイが各1本のハンドスクリューで固定されており、2.5インチSSDを背面からネジ留めできる。イマドキのPCケースであれば、多くがこのスタイルを採用しているが、「Meshify 2」では専用トレイをボトムカバー上部へ移設する事が可能。左サイドパネルが強化ガラス仕様であれば、SSDの銘柄がアピールできると解説するところだが、ソリッドパネル仕様の場合、オプションで販売中の「SSD Tray kit – Type B – Black」(型番:FD-A-BRKT-001)を用意すれば、合計4台の2.5インチSSDが搭載できるようになる。
2.5インチドライブトレイの設置場所は計2箇所。場所を大きく占有しないSSDの性格を生かし、空きスペースを無駄なく活用しようという設計思想が見て取れる |