エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.938
2020.12.01 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
まずは3Dベンチマークソフトの定番「3DMark」から、レイトレーシングの性能をチェックする「Port Royal」のスコアを確認していこう。
GeForce RTX 3060 Tiでは、レイトレーシング処理を行うRTコアは、GeForce RTX 3070の46基→38基へと約20%削減されているが、「Port Royal」のスコア差は約13%に留まる。またフレームレートは約32fpsで、テスト中の動画も駒落ちすることなく滑らかに表現されていた。
続いて、レイトレーシング処理の中でも「DirectX Raytracing」の純粋なパフォーマンスを測定できる「DirectX Raytracing feature test」の結果を確認しておこう。
「DirectX Raytracing feature test」では、「Port Royal」よりRTコア数の影響が大きく、GeForce RTX 3070との差は約17%に広がっている。ただし、本来は2ランク上となるAMDの新GPU Radeon RX 6800 XTとの比較ではほぼ同等、1ランク上となるRadeon RX 6800との比較では約20%上回るスコアで、レイトレーシング関連の機能についてはやはりNVIDIAに一日の長がある。
続いてAPIにDirectX 12を使用する「Time Spy」のスコアをチェックしていこう。プリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方を使用している。
RTコアと同様、CUDAコアについてもGeForce RTX 3070から約20%削減されているGeForce RTX 3060 Ti。しかし、メモリスピードやメモリバス幅などメモリ周りの性能が全く同じということもあり、「Time Spy」ではいずれのプリセットでもベンチマークの差は約11%に留まる。
続いて、APIにDirect X11を使用する「Fire Strike」のパフォーマンスもチェックしていこう。こちらも3種類全てのプリセットで検証を行っている。
「Fire Strike」でもGeForce RTX 3070との差は約10%で、スコアの傾向は「Time Spy」とほぼ同じ。このことから、GeForce RTX 3060 Tiの純粋な3Dグラフィックス性能は、GeForce RTX 3070の約9割前後と考えて良さそうだ。